ニュース 政治 作成日:2024年3月20日_記事番号:T00114345
台湾有事中国福建省アモイ市に近い離島、金門県沖で17日に行方不明となった台湾人釣り人2人が中国当局の船によって18日早朝に発見、救助された事故で、釣り人の1人が台湾陸軍金門防衛指揮部に所属する現役の中士(軍曹)だったことが判明し、中国側が台湾への引き渡し計画を急きょ中止した。帰還時期が不透明となっている。20日付中国時報などが報じた。
消息筋によると、遭難した釣り人2人が救助された後、台湾の海洋委員会(海委会)海巡署と金門県政府が中国側と連絡を取り、台湾への引き渡しへの協力を申し入れた。
当初、中国側は申し入れを受け入れ、19日午前中に台湾の海巡署と中国のアモイ海事局が派遣した船で、金門県周辺に台湾側が設定した「禁止・制限水域」(中国船の航行が禁止、制限される海域)の境界で引き渡しが行われることとなったが、18日夜に釣り人の1人が現役兵士であることが判明し、中止された。
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)はできるだけ早く金門へ帰還できるよう手配すると表明しているため、引き渡しは数日内に行われるとの見方もある。
13日から中国を訪問していた国民党の夏立言・副主席が19日に帰台した。今回の訪中は朱立倫・国民党主席と習近平・中国国家主席の会談実現に向けて道筋を付けることが目的との見方が浮上していたが、夏・副主席は全く無関係だと否定した。
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