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07年10大ニュース!(6〜10位)


ニュース その他分野 作成日:2007年12月28日_記事番号:T00004671

月間5大ニュース

07年10大ニュース!(6〜10位)

 
【6位】力霸事件、一族ぐるみで600億元横領

 金融業やセメント、小売りなど幅広い事業を手掛けていた企業グループの力霸集団で、傘下企業の破たんを発端として、グループぐるみで資産の横領が行われていたスキャンダルが明らかになった。創業者で80歳の高齢である王又曽氏は1月13日、米国に逃亡。横領額は600億元以上に上ったとされ、台北地検より懲役30年、罰金17億1,000万元、妻の王金世英氏は懲役28年、罰金7億1000万元が求刑された。

 また、力霸集団から派生したメディアグループ、東森集団総裁で、王又曽氏の2番目の妻の次男である王令麟氏も、8月に同様の横領事件で412億元の不当な利益を得ていた罪で起訴され、懲役28年、罰金10億元を求刑された。

 力覇集団の資金供給に中核的な役割を果たしていた中華商業銀行はHSBCに売却され、東森集団の中核企業、東森電視(ETTV)は米カーライルに経営権がわたるなど、両グループは極めて深刻な打撃を被った。


【7位】中華航空機、那覇で爆発炎上

 中華航空(チャイナエアライン)の台北発那覇行きのCI120便(ボーイング737-800型機)が8月20日、那覇国際空港に到着後、右側エンジンが爆発し炎上した。日本人23人を含む乗客乗員の165人は全員無事だった。

 当初は長時間飛行による機体の腐食・亀裂発生や、整備ミスによる燃料漏れの可能性も指摘されたが、国土交通省の事故調査委員会は23日、離着陸時に使う翼前面のスラット(高揚力装置)のボルトが外れ、燃料タンクを突き破り、エンジンの余熱で発火・炎上したことが主な原因と発表。ボーイング社の設計・製造に起因した事故だった可能性が強まった。

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事故は日台で連日トップニュースで報道された。このニュースを聞いて、「また、あの航空会社か」と思ってしまった人も多かったに違いない(中央社)

 中華航空機は9月と10月にも、佐賀空港で亀裂発見や離陸トラブルを起こした。交通部民用航空局は12月18日、域内各社に日本路線の新規開設や増便を認めたが、一連の事故のため、中華航空は割り当てを得られなかった。


【8位】鴻海ベトナム工場稼働、ハイテクメーカーの進出始まる

 鴻海精密工業は8月29日、ベトナム北部のバクニン省でコネクターなどを生産する2工場を稼動した。北部では工業団地、病院などを含む大規模複合施設を、南部や中南部でもハイテク工場や大規模工業団地を計画している。

 台湾企業のベトナム進出はこれまで縫製や製靴など労働集約型の従来型産業が中心だったが、今年は鴻海の進出を皮切りにノートPC受託製造の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)や、鴻海集団のパネルメーカー、群創光電(イノルックス・ディスプレイ)などの投資決定が相次ぎ、「チャイナプラスワン」の流れがハイテク業界に及んできていることをうかがわせた。

 ベトナムはすそ野産業が未成熟で、物流インフラが貧弱なため、これまでハイテク企業は進出を見送ってきたが、仁宝のケースでは協力部品メーカー数十社が同時に進出する計画で、台湾メーカーによって、ハイテクのすそ野が形成される可能性も出てきた。


【9位】李登輝前総統、訪日

 李登輝前総統が5月30日、日本を訪問した。かねてから念願の「奥の細道」を旅行できたほか、靖国神社も参拝した。多くの日本人の歓迎を受け、李前総統の持つ、日台の紐帯の象徴的な役割が改めて確認された。

 

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後藤新平賞を受賞した李登輝前総統。今年後半は民進党への批判を強め、「4年前に総統を選び間違えた」とまで発言した(中央社)

 一方、1月末発売の雑誌では独立追求を否定して訪中への意欲を語ったり、11月には自身が精神的指導者を務める台湾団結聯盟から離党者が相次ぐなど、従来の路線の変更をうかがわせる動きもあった。独立派と統一派の間で中道路線の力量を結集して、一定の政治的影響力を残す考えとみられるが、来年の立法委員選挙で有権者が台聯にいかなる評価を下すか注目される。


【10位】故宮博物院、3年ぶりに全面オープン

 世界4大博物館の一つでもある故宮博物院(台北市士林区)が、3年の耐震・改装工事を経て、2月8日にリニューアルオープンした。

 同博物館の収蔵品は60万点以上に上り、3カ月に1回展示入れ替えが行われるが、すべてを見るには8年以上かかると言われている。

 今回の工事では、展示スペースが9,600平方メートルとなり、従来の8,800平方メートルから約1割拡張されたほか、時代別の展示、バリアフリー設計などの改善が行われた。工事中の2004年4月からは約3分の1のみの展示が続いていた。

 現在、高速鉄道嘉義駅付近に南部分院の設立が計画されており、展示機能の分散化がさらに進むことになる。

 

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