ニュース 家電 作成日:2016年10月12日_記事番号:T00066841
台湾産業ココがスゴイ水を加えず調理できるので栄養を逃さないと無水鍋が注目される中、日本で昨年11月に発売されたシャープの電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック」に続き、台湾では家電大手、大同(TATUNG)が今年4月に「大同複合料理無水鍋」を発売しました。大同といえば、ワイズニュースで「国民家電『大同電鍋』、多様化で日本の高性能炊飯器に対抗」(https://www.ys-consulting.com.tw/news/65276.html)でお伝えした通り、台湾の家庭には必ずあるとされる万能炊飯器「大同電鍋」が看板商品です。「大同電鍋」は、何でも作れることがアピールポイントだったはず。大同はどうして「大同複合料理無水鍋」を投入したのでしょうか。
スタイリッシュなデザインで、2016年度iFデザイン賞を受賞しました(YSN)
母の日、売り切れ続出
まず大同製品を展示販売する大同3C台北復南店で聞いてみました。店長によると、「大同複合料理無水鍋」はご飯も炊けますが、おかず作りがメーン。「大同電鍋」と2台で、ご飯とおかずが同時に作れるほか、もう一品作りたいというときにも便利です。
発売当初、母親節(母の日、2016年は5月8日)直前だったこともあり売り切れが続出し、今でも品薄状態。海外在住の台湾人が買って帰ることも多いそうです。
「大同複合料理無水鍋」には、蒸したり焼いたりするための鍋と、無水料理やおかゆ、スープ、ケーキを作るための鍋、金属とガラスの鍋ぶたが付いています。販売価格は4,990台湾元(希望小売価格5,990元)ということです。
炊飯器のような形の電気卓上鍋といった感じです(大同提供)
台湾在住の日本人はほぼ賃貸物件に住んでいますが、キッチンがない、キッチンがあってもコンロがない、コンロが少なくて同時に複数のおかずが作れないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。IHクッキングヒーターやホットプレート、電気卓上鍋の代わりに、1台で何役もこなせる「大同複合料理無水鍋」を使うのもいいかもしれませんね。
中国で発売、米国も視野
大同の広報部によると、「大同複合料理無水鍋」の発売は、台湾で食の安全を揺るがす問題が相次いだことで台湾人の健康意識が高まり、自炊が増え調理家電がよく売れるようになったことがきっかけです。自炊ブームと言っても、忙しくて外食ばかりの人や、部屋が狭くて料理できない人が多い上、昔と比べて小家族化が進み、操作が簡單、少量多種の調理が可能な調理家電が求められていると痛感したことから開発しました。
市場シェアを尋ねると、1台で多機能、安全で省エネ、油少なめ減塩でおいしい料理を作れる「大同複合料理無水鍋」のような機能を擁するライバル商品は今のところないと自信たっぷりの回答でした。
大同3Cの店舗のほか、量販店や家電量販店、インターネット通販サイトで販売しており、毎月販売台数が伸び続けているそうです。中国のインターネット通販モール「天猫(TMALL)」で販売を開始したほか、米国での発売も計画しています。
大同坊やがお出迎え(YSN)
目標販売台数について具体的な回答は得られませんでしたが、「大同複合料理無水鍋」のカラーは、何色にも合うホワイト1種類のみ。各家庭の「大同電鍋」の隣に並ぶことを想定しているのかもしれませんね。
ワイズメディア 青木樹理
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722