ニュース 運輸 作成日:2017年3月6日_記事番号:T00069299
台湾産業ココがスゴイ3月2日に念願の桃園空港MRT(都市交通システム)が開通しました。ワイズニュースで「桃園空港MRTが正式開通、『時間が読める』と好評」(https://www.ys-consulting.com.tw/news/69226.html)など詳しくお伝えしましたが、始発便の乗車体験レポートをさらにお届けします。
出発前の始発便(YSN)
段差なく徒歩8分
始発便に乗車するため、台湾鉄路(台鉄)台北駅の1階ロビーに到着したのが午前5時44分。「桃園空港MRTはこちら」という大きな看板に沿って地下1階に降り、台鉄や台湾高速鉄路(高鉄)の改札の横を通り抜け、まるで仮設のような連絡通路を歩いていくと、桃園空港MRT台北(A1)駅に午後5時52分に到着しました。徒歩8分と、スーツケースを持っていれば近いとはいえませんが、通路に段差がなかった上、駅到着後はエレベーターで改札、プラットホームに降りることができるので、それほど使い勝手が悪いわけではなさそうです。まあ本音を言えば、台北MRT台北駅の改札を出ずに乗り換えられるようにしてほしかったですよね~。
桃園空港MRT台北(A1)駅に向かう連絡通路。広告スペースはまだ空っぽでした(YSN)
ちなみに、新光三越百貨の台北駅前店の正面にある忠孝西路一段の北側、台北地下街の出入り口「K12」からのルートも分かりやすいですよ。開通翌日の日中、スーツケースを引く旅行者を多く見かけました。
やっぱり?飲食禁止
桃園空港MRTの乗り心地は「高鉄みたいに快適」。乗車した「直達車」では、車内にあるディスプレイに時速93キロメートルと出ていても、ほとんど揺れず、立ち上がって歩いても違和感を感じませんでした。ただ、ゴーっという音が鳴っているので、携帯電話で相手の声が少し聞き取りにくかったです。
画面右上に速度表示が。「乗り鉄」じゃなくても楽しい!(YSN)
「直達車」の座席はクロスシートで、2人で並びに、または4人で向かい合わせに座ります。クッションが効いていて座り心地もいいですよ。なお、「普通車」(各駅停車)はロングシートで、台北MRTと同じく堅い座席です。
開通初日のワイズニュースでもお伝えしましたが、直達車の車両内でもスーツケース置き場が少なく、網棚もないので、窓側に座る人は座席の下にしか荷物を置くことができません。また、4人席は前に座った人の膝との距離が近そうなほどで、前が空席でなければ、スーツケースは置けません。高鉄の、足を伸ばせる広々スペースに負けていますね。
窓ガラスはちゃんと透明(重要!)で、車窓から福建式住居も見えました(YSN)
しかも、座席には飲み物を置く台があり、旅行気分で車窓を眺めながらビールでも、という雰囲気なのに、桃園空港MRTもやっぱり飲食禁止!台北MRTと同じく「大衆捷運法」という法律が根拠で、罰金1,500~7,500台湾元と定められているそうです。特に海外から来た旅行者に不親切ですよね。皆さんも何卒お気を付けください。
降り間違いを防止
一方、車両と車両の連結部分の上部に、どこを運行しているか分かるディスプレイがあったのは、利用者にとって便利だと思いました。桃園空港第1ターミナルか、第2ターミナルかなど、目で見て到着駅を確認できるのはいいですよね。それに、大きなスーツケースがあれば、下車の準備にも時間がかかります。毎日利用する通勤客ならまだしも、旅行者は景色を見て、そろそろ駅に着きそう、なんて分かりませんもの。
右上の路線図で運行位置が分かるほか、左の画面で運転席からの景色を見ることもできます(YSN)
桃園空港MRT開通で、次回の帰国時には利用してみようと考えている方も多いのではないでしょうか。4月1日までは運賃が半額ですので、予習も兼ねて、まず一度乗ってみませんか。
ワイズメディア 青木樹理
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