第2回　地震大国と耐震住宅／台湾

　先週末の地震は、土曜夜の大きな揺れが本震と思いきや、実は前震の一つで、日曜午後にさらに揺れて驚きましたね。この台東県池上郷を震源とするマグニチュード（M）6.8の本震の直後には、セブン-イレブンが入った3階建ての建物が崩れ落ちる動画など、台東県や花蓮県の建物や橋梁が倒壊したとの報道が相次ぎ、緊張が走りました。台南市の複合型マンションが倒壊し、115人が死亡した2016年2月の台湾南部地震や、高層ビル４棟が倒壊し、17人が死亡した18年2月の花蓮地震を思い出したからです。

/date/2022/09/26/20yuli_2.jpg 花蓮県玉里鎮の3階建ての建物に閉じ込められた4人は無事救出されました（中央社）

住宅の過半が築30年以上

　同じことを考えた人が多かったのか、台東地震の直後に、下記のワイズニュースのアクセス数が急増しました。

《18年花蓮地震》耐震住宅わずか27％、地震教訓に対応加速へ

2018年2月9日

https://www.ys-consulting.com.tw/news/75486.html

　大きな地震があるたびに、政府が都市再開発を推進し、老朽化した家屋を建て替えると表明しています。ですが、内政部の第2四半期の統計によると、台湾にある住宅901万7069戸の半分以上が築30年以上です。台北市にいたっては築30年以上が7割に上ります。

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　台湾も日本と同じ地震大国。賃貸物件を借りる際、気になりますね。インターネット掲示板では、地震が少ない桃園市が人気のマイホーム購入先だそうです。

《22年台東地震》耐震性懸念の建物3.6万棟、台北が最多1万棟余り【図表】／台湾

2022年9月26日

https://www.ys-consulting.com.tw/news/104956.html

918大地震

　今回の台東地震は、地震発生日から918台東地震（ジョウ・イー・パー）とも呼ばれています。死者2415人の甚大な被害をもたらした1999年9月21日の中部大地震（921大地震）は921大地震（ジョウ・アール・イー）、東日本大震災は311大地震（サン・イー・イー）など、災害や記念日を数字で表すことがよくあります。

　中国語を学んでみたい方は、ワイズニュースの新コラム、「カタカナで学ぶビジネス中国語」をぜひご覧ください。

カタカナで学ぶビジネス中国語

https://www.ys-consulting.com.tw/column/104729.html

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

ワイズコンサルティング・グループ