暖かいと言われる高雄でも、やっと年末らしい慌ただしさと寒さを感じるようになりました。

　年末には多くの皆さまが一時帰国され、おいしい日本料理を堪能されるかと思いますが、今回は台湾で年越しされる方にもご満足いただける日本料理のお店、「和（かず）」をご紹介します。

田谷隆平副総経理（右）と経営者の宋秋蓉さん（左）

　ご紹介者は、２回目のご登場、国級実業の田谷隆平副総経理です。「国級実業は、ＪＦＥ商事と国朧実業の合弁で設立され、鋼板を台湾、日本から購入して、ここ高雄の工場において加工し、主に台湾内の顧客に販売しています」とのことです。

　今回のご紹介は「小生の前任者との引き継ぎの際に連れていってもらったのが『和』でした。その時に食べた名古屋風味噌（みそ）煮込みうどんが大変おいしかったので、今回ご紹介しました。うどん以外の一品料理も美味です。」

味噌煮込みうどんは寒い冬にぴったり

心も体もホカホカに

　もちろん、イチオシは味噌煮込みうどん180台湾元。以前名古屋で食べたのと同じ味です。それもそのはず、赤味噌は名古屋から持ってきたもので、うどんは日本の讃岐うどんを使っています。濃厚な赤味噌の味が十分堪能でき、懐かしさが口いっぱいに広がり、心も体もホカホカの気分です。量も程よいです。

　他のお薦め料理は、まず名古屋風串カツ（味噌だれ）150元。本場の味噌がたっぷり載って柔らかいお肉にほどよく合います。揚げたてホクホクがいただけます。

味噌だれの串カツ。お酒のおつまみにも最高です

　続いては天婦羅（てんぷら）セット180元。大きなエビ３匹付き、天つゆも日本製です。日本の味を高雄で申し分なく味わうことができる一品です。
また、手羽先は程よく焼いてあり、カレー風味がよくマッチして、いくらでも食べられます。骨付きなので手づかみで豪快に頂くのがいいかと思います。

　メニューに珍しいものを発見しました。塩ちゃんこ鍋300元、幻の塩ラーメン160元。いずれもランチメニューにはございませんので、ご興味ある方はご注意を。

　お値段は比較的リーブナブルで、量もちょうどよく、ご家族でのお食事にもお勧めです。経営者の宋秋蓉さんは日本語堪能なので、料理の相談にも応じてもらえますよ。

　お飲み物はビール（大）120元（小）80元、焼酎「いいちこ」720ml・1,200元など、各種ございます。

　お昼のランチも好評です。サバ定食が一番人気で220元。刺身定食は260元。鮭定食（焼きざけ）は200元で、どれもごはん、味噌汁、サラダ付き。近所のビジネスパーソンでいつも盛況だそうです。

変わらぬ名古屋の味をもう一度

　実を言いますと、「和」をご紹介するのは今回で２回目です。現住所には今年４月に引っ越したばかりで、オーナーも交替しましたが、こだわりの名古屋風味のお味は変わりありません。

　このお店は先代のオーナーの柴田さんが帰国されることになり、その時にお店を手伝っておられた宋さんが権利を引き継ぎ、続けています。調理師も当時と変わらず、味などは受け継がれ、忠実に守られています。ただ、調理が難しい料理は外し、メニューを絞り込んで営業しているそうです。

　現在お店は６年目で、従業員は調理を含めて６人。座席は24席です。

（取材／ワイズコンサルティング・大坪豊）

「和（かず）日本料理」

住所：高雄市新興区復興二路243号１Ｆ之１
電話番号：07−281−7621
営業時間：11：30～14：00、17：30～22：00
定休日　：毎週火曜、日曜はランチ休み