ニュース 政治 作成日:2023年5月5日_記事番号:T00108790
台湾有事邱国正・国防部長は4日、立法院外交および国防委員会で台湾有事について答弁し、「両岸(中台)が開戦すれば、台湾は前方も後方もなく至る所が戦場になる」と指摘。5月から7月にかけ、台湾軍が順次実施する定例軍事演習「漢光演習」では、台湾東部が攻撃を受ける状況も想定に含める考えを示した。5日付中国時報が報じた。
中科院の張・院長は、戦闘機を無人機化する研究を進めると語った(4日=中央社)
台湾国防部は中国軍が4月上旬に台湾周辺で実施した軍事演習で、中国軍の空母「山東」が台湾東部海域に展開したことを受け、台湾東部も演習の検討範囲に含めた。
台湾の従来の防衛戦略では、中国から相対的に遠い台湾東部の佳山基地(花蓮県)、志航基地(台東県)で空軍の戦力温存を図ることが念頭にあったが、中国軍の活動範囲が台湾東部沖に拡大したことで再検討を余儀なくされた。
質疑では曽銘宗・立法委員(国民党)が「馬英九・政権の8年は台湾海峡が最も平和で安定していたが、蔡英文政権の7年で台湾海峡が海外メディアに世界で最も危険な場所と思われるようになり、国防部長までもが『至る所が戦場になる』と言いだした」と批判した。
邱国防部長はまた、中国軍がミサイルを搭載可能な無人機「BZK-005」「TB-001」を台湾の防空識別圏に飛行させたことに関連し、「ある境界線を越えた場合には処理しなければならない。『第一撃(先制攻撃)』ではなく自衛のための反撃だ」と述べた。
台湾軍は来年末以降退役するF5戦闘機約40機を無人機化して中国軍機に対応することを検討している。国家中山科学研究院(中科院)の張忠誠・院長は「確かに構想はあり、中科院は必ず成し遂げられる」と述べた。
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