ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム 会社概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

《台湾有事》低軌道衛星通信、年内にも全台カバー【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年11月6日_記事番号:T00112044

台湾有事

《台湾有事》低軌道衛星通信、年内にも全台カバー【図表】(トップニュース)/台湾

 フランスの衛星通信大手、ユーテルサットの低軌道(LEO)衛星の電波が12月にも台湾全土をカバーする見通しだ。通信最大手、中華電信が11月にも代理契約を締結し、まず政府や企業を対象に、2024年に低軌道衛星を利用した通信サービスの商用化を目指す。政府系シンクタンク、国防安全研究院(国防院、INDSR)の舒孝煌・副研究員は、台湾は面積が小さく、インフラ設備が密集しているため、仮に戦時下でインフラ設備が破壊された場合に、低軌道衛星の通信を使うことができると指摘した。6日付中国時報が報じた。

/date/2023/11/06/311eisei_2.jpg

 中華電信の郭水義・董事長は、中華電信とユーテルサットが合弁会社を設立し、早ければ11月に代理契約を締結し、中華電信が電波を受信する移動地球局を設置すると説明した。通信サービス開始は24年下半期(7〜12月)とみられている。

 今年2月に馬祖列島と台湾本島を結ぶ通信用の海底ケーブルが2回、中国の船舶に切断され、通信障害が発生した。数位発展部(デジタル発展部、moda)は、24年末までに▽低軌道衛星のホットスポット700基、▽基地局とネットワークをつなぐバックホール70基、▽海外のホットスポット3基──を設置する計画だ。離島や地方を優先し、緊急時でも政府の指揮系統が機能するようにする。

 低軌道衛星は、高度500〜2000キロメートルを周回し、中・高軌道衛星と比べ地球との距離が近いため、通信速度が速く、多数の衛星を連携させることで、カバー率が高まる。用途は▽軍事、▽通信、▽リモートセンシング、▽気象、▽自動車などのナビゲーション──など。

 軍事専門家は、低軌道衛星通信は、コストが低く、カバー範囲が広いので、有事の際に軍にとって有用だと指摘した。

災害時にも有用

 国防院の国防戦略および資源研究所の蘇紫雲・所長は、低軌道衛星の通信は、特に指揮・統制システム(C2)で役立つと指摘した。例えば、中国軍の車両や艦艇、ドローン(無人機)などのライブ画像を、ドローンの遠隔操作で地形の影響を受けず取得できると説明した。また低軌道衛星は、衛星の数が多く、たとえ一部が撃ち落とされても、すぐに発射して補充できると指摘した。

 国防院の舒・副研究員は、低軌道衛星の通信は、戦時以外に、離島での海難救助など災害時にも役に立つと語った。

 

【セミナー情報です】
専門家不要!無料でできる!日本人経営者向け既存と無料クラウドで行うDXセミナー。オンライン受講も受付中。11月30日開催。
検索は「ワイズ、無料DX」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/111940.html

台湾有事