ニュース 政治 作成日:2024年12月2日_記事番号:T00118906
台湾有事総統就任後の初外遊で南太平洋の友好国を訪問する頼清徳・総統は現地時間30日、経由地の米ハワイ州ホノルルに到着した。真珠湾攻撃の追悼施設「アリゾナ記念館」などを訪れた後、夜に開催された華僑との宴会のあいさつで、「戦争に勝者はいない。戦争を防ぐため、皆が協力して努力する必要がある」と語り、平和の重要性を訴えた。中国外交部は1日、中国はいかなる形式の米台間の公式往来にも断固反対しているとして、米国が頼氏の立ち寄りを認めたことを非難し、米国に厳正な申し入れを行ったと説明した。2日付自由時報などが報じた。
頼・総統(右)はラーソンAIT執行理事(左)との会談後、タピオカミルクティーの抱き枕をプレゼントした(1日=中央社)
頼・総統は台湾時間30日午後、台湾を出発した。ハワイで2泊し、3日にマーシャル諸島、4日にツバルを訪問する。グアムで1泊した後、5日にパラオを訪問して1泊し、6日夕方に台湾に戻る予定だ。
頼・総統が現地時間30日、ハワイに到着した際、米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)のイングリッド・ラーソン執行理事やハワイ州のジョシュ・グリーン州知事、ホノルルのリック・ブランジャルディ市長らが出迎えた。空港ターミナルでなく、機体のそばで出迎えられたのは初めてで、これまでにない高待遇だ。レッドカーペットが敷かれ、花束が贈呈された。
頼・総統とラーソンAIT執行理事はその後、非公開の会談を行った。総統府の郭雅慧・報道官によると、頼・総統はバイデン大統領の武器売却と、米国のインド太平洋地域の安定と平和への貢献に謝意を伝え、二重課税回避協定(ADTA)の進展に期待を示した。
頼・総統は、台湾の原住民に関する展示もあるハワイ最大の博物館「ビショップミュージアム」を訪れ、グリーン州知事の案内でハワイ州の緊急事態管理庁を訪問した。
アリゾナ記念館では、「中華民国(台湾)総統」の名義で献花し、黙祷した。蔡英文・総統(当時)が2017年に訪れた時と同様だ。
「頼清徳・中華民国(台湾)総統」の名義で献花した(1日=中央社)
夜に開催された華僑との宴会で、ラーソン執行理事は、米国は非公式な枠組みの中で、台湾との関係を拡大し続けると述べたほか、全ての国に対し、台湾との交流を強化し、台湾の国際組織への有意義な参加を支持するよう呼び掛けた。
華僑との宴会には、ラーソン執行理事のほか、シルビア・ルーク・ハワイ州副知事やハワイ州選出の議員17人らが出席した。出産休暇中のAITのローラ・ローゼンバーガー理事長はビデオメッセージを寄せた。
頼・総統は1日、独立研究機関、イースト・ウエスト・センター(EWC)で「台湾はインド太平洋地域の平和と繁栄のパートナー」のテーマで講演し、非公開会談も行った。
頼・総統は1日午前、ナンシー・ペロシ元下院議長(民主党)ら複数の要人と電話やビデオ会談を行った。ペロシ氏は、賴総統との20分間の電話会談で、台湾の自由と民主、経済発展を称賛し、仮にインド太平洋地域から台湾が失われれば、地域の安全、世界経済に計り知れない影響が及ぶと語った。
ペロシ氏は下院議長在任中の22年8月2日に訪台し、蔡英文・前総統と3日に会談した。中国は強く抗議し、台湾周辺で大規模な軍事演習を実施した。それ以降、台湾周辺での中国軍機や艦艇の活動を常態化させている。
■中国、対抗措置を示唆
中国外交部は1日、中国はいかなる形式の米台間の公式往来にも断固反対しており、米国がいかなる形式でも台湾独立(台独)分子や分裂行為を容認または支持することに断固反対すると表明した。米国が頼氏の立ち寄りを認めたことを非難し、米国に厳正な申し入れを行ったと説明した。その上で、中国は状況を注視しており、国家の主権と領土の完全性を守る措置を取ると強調した。
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