ニュース 政治 作成日:2024年11月29日_記事番号:T00118899
台湾有事国防部は28日、午後6時20分以降、中国軍の戦闘機「殲16(J16)」や無人機(ドローン)など19機が活動し、うち15機が台湾と中国の事実上の停戦ラインとされる台湾海峡の中間線を越えて北部と南西、東部の防空識別圏(ADIZ)に侵入し、中国軍の艦艇と合同でパトロール(哨戒、共同戦闘準備哨戒)を行ったと発表した。
28日の中国軍機と気球の飛行経路。破線は24カイリ(約44キロメートル、接続水域)、実線は12カイリ(領海に相当)の海域を示す(国防部リリースより)
国防部は29日、28日(29日午前6時までの24時間)に、台湾周辺の空海域で中国軍機を延べ33機、中国艦艇8隻を確認し、うち軍機21機が台湾海峡の中間線を越え、北部と南西、東部の防空識別圏に侵入したと発表した。このほか、中国の気球1機が28日午後0時52分に基隆市の北西93カイリ(約172キロメートル)の海上を飛行したのを確認した。
頼清徳・総統が初の外遊として、あす30日から12月6日まで、南太平洋の友好国、マーシャル諸島、パラオ、ツバルを訪問する予定で、途中で米国領のハワイとグアムに立ち寄るとされる。頼・総統の米領への立ち寄りを口実に、中国が台湾周辺で大規模な軍事演習を実施するとの見方が伝えられている。
ペロシ米下院議長(当時)が2022年8月2日に訪台し、離台した8月3日以降、台湾周辺の空海域で連日のように中国軍機や艦艇を確認している。今年、確認した中国軍機は累計4676機で、台湾海峡の中間線やその延長線を越えたり、防空識別圏に侵入したりしたのは累計2851機となった。23年は中国軍機4714機を確認し、うち1703機が中間線などを越えた。
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