ニュース その他分野 作成日:2014年7月3日_記事番号:T00051302
月間5大ニュース【1位】故宮博物院展、「国立」抜きで混乱
海外では初出品となる至宝「翠玉白菜」「肉形石」を含む、国立故宮博物院(台北市士林区)の収蔵品186点を展示する特別展が24日東京国立博物館(東博)で始まった。しかし、日本の協賛マスコミ8社が制作したポスターなどに「国立」の表記がなかったことを台湾政府が問題視し、開催中止も示唆された中、東博が謝罪して急きょポスターの貼り替えに追われるなど直前で混乱した。開幕式典に出席するはずだった周美青総統夫人は訪日を取りやめた。
協賛マスコミは台湾を国扱いしない普段の習慣にのっとって「国立」表記を落としたとみられるが、台湾側には日本側の要請で開催に協力したにもかかわらず「国格」がおとしめられたと受け止められた。一連の混乱は日本の大手メディアではほとんど報道されず、台湾メディアから「集団封殺」との批判も受けた。
【2位】張志軍・国台弁主任が訪台、反中感情に直面
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任が25日から28日まで、1949年の中台分断以降、中国の台湾担当閣僚級高官として初めて訪台した。行政院大陸委員会(陸委会)の王郁琦主任委員と2月の南京に続く2度目の会談を行った他、次期総統選出馬の呼び声もある国民党の朱立倫新北市長、野党民進党の陳菊高雄市長とも会談するなど、今後の台湾の動向を見据えた動きも見せた。
張主任は一般市民との触れ合いを通じて親しみやすさをアピールする意図とみられたが、行く先々に抗議の学生や市民が待ち構えており、ペンキがまかれるなどの過激な抗議により28日は大部分の行程が取り消され苦い思いを味わった。張主任は訪台を「成功だった」と振り返っているものの、ヒマワリ学生運動で盛り上がった中国に対する拒否感情は依然強く、中台関係を政治対話へと進めることが困難な現状も改めて浮き彫りになった。
【3位】日本統治時代の林百貨店、台南に再オープン
日本統治時代の1932年(昭和7年)に開業した南部初のデパート「ハヤシ百貨店」が復元され、14日「林百貨(HAYASHI)」として営業を始めた。外観から台南を中心とした南部の特産品などを扱う店内、当時南部で初めて設置された商業用エレベーターに至るまで昭和レトロの雰囲気を再現。台南の新たな観光名所として生まれ変わった同店に、月末までに延べ8万人以上が来店した。
早ければ今月7日にもレストランコーナーの5階におでんの「大手焼(おおてやき)日式関東煮」と欧風家庭料理の「可可莉可(ココリコ)」がオープンする予定で、1階から6階まで全フロアを楽しめるようになる。
【4位】特急プユマ号乗り入れ、台北〜台東3時間半に
台湾鉄路(台鉄)は28日、花蓮~台東間に振り子式特急「普悠瑪(プユマ)号」を導入した。台北~台東間が最短3時間半に1時間短縮された上、ちょうど夏季休暇の旅行シーズンに重なったことから、一般開放する7月1日から13日分まで乗車券が売り切れる人気となった。
花蓮~台東間の電化を記念して運賃は5日まで2割引となる。台北~台東間が626台湾元(通常783元)。
台鉄は、15日までは1日4本の試験運行だが、16日以降は購入した17編成136両全てを東部幹線に投入し、平日12本、休日18本に増便するため座席不足が改善すると説明した。
【5位】蘋果日報HPダウン、中国軍がサイバー攻撃
大手日刊紙、蘋果日報のウェブサイトが18日早朝から大規模なハッキング攻撃を受け、12時間にわたって利用不能となった。同紙は香港で20日から行われた、2017年の香港特別行政区行政長官選挙で、候補者選定に民意の反映を求める運動に支持を表明しており、台湾の情報セキュリティー当局関係者は攻撃は中国軍のハッカー部隊によるものと断定した。
台湾新聞記者協会はハッカー攻撃は反中的な台湾メディアに対する見せしめで、言論統制が目的だと危機感を示し、中国に抗議しない馬英九政権の姿勢を批判した。またセキュリティー専門家も、政府は対応が消極的だが、対策を取る必要があると指摘した。
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