ニュース その他分野 作成日:2014年10月2日_記事番号:T00053020
月間5大ニュース 【1位】廃油ラード事件、食の不安再び
廃食用油や皮革の廃油を原料に使った違法な油が広く流通していたことが明らかになり、多くの消費者がその非常識さにあきれ返った。4日、市民の通報をきっかけに違法精製工場(屏東県)と、この油を使ってラード(豚脂)を製造、販売していた強冠企業(高雄市大寮区)が摘発された。
強冠の違法ラード「全統香猪油」は、味全食品工業など大手を含む235社に5万1,981缶が卸されていた。川下を合わせると1,000社以上に上る。発覚が中秋節(旧暦8月15日、今年は9月8日)の贈答シーズンに重なり、同ラードを使用した商品を販売していた店舗は、商品撤去や返品など対応に追われた。食品業界の生産額の打撃は68億台湾元と試算されている。
高雄市政府衛生局は9日、強冠に対し食品安全衛生管理法違反で罰金5,000万元と操業停止処分を下した。董事長の葉文祥容疑者(61)は13日に身柄を拘束された。強冠は過去6年で工業用油2,400トンを香港から輸入したことが明らかになっており、意図的な犯行が濃厚と伝えられている。
【2位】円安進行、値下げ行政指導に業者へきえき
9月は円安が進み30日の終値は1米ドル=109.64円と1カ月間で約5%下落。6年ぶりの円安水準となった。これを受けて経済部は29日、自動車や化粧品、量販店、ドラッグストアなど日本製品を輸入・販売する業者24社を集めて商品の値下げを求めた。しかし業者からは、輸入決済に米ドルを使っていることや、部品調達を台湾で行っているなど、円安進行とコスト低減は必ずしも結び付かないと反対意見が表明され、各業者は優待セールなどで対応することとなった。
10月1日には張盛和財政部長が、高価格の日本製品をボイコットして価格を下げさせることが望ましいと立法院で答弁。値下げしない合理的な理由が示されているにもかかわらず、自由経済の原則を逸脱してあくまで値下げを求めようという政府の姿勢には首をかしげるばかりだ。
【3位】タイガーエア台湾、初の地場LCCが就航
格安航空会社(LCC)の台湾虎航(タイガーエア台湾)が26日、桃園~シンガポール線に就航した。同社は中華航空(チャイナエアライン)が90%、シンガポールのLCC、タイガーエアウェイズ・ホールディングスが10%出資しており、台湾キャリアのLCCの路線就航は初めてだ。
就航記念で発売した片道888台湾元の航空券1万枚はあっという間に売り切れ、就航1カ月の平均予約率は90%を突破した。
タイガーエアは11月中旬にも、バンコク、チェンマイ線への参入を予定している。
【4位】iPhone6発売、4Gユーザー増加に貢献
アップルの新スマートフォン「iPhone6/6プラス」(4.7/5.5インチ)が26日台湾でも発売された。初回入荷分の約20万台は1週間以内に売り切れ、来年の春節(旧正月)までに100万台が売れるとも予測されている。
両機種の発売以降、中華電信は第4世代(4G)移動通信サービスのユーザーが急増しているもようだ。遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)も4Gユーザー年内目標を60万件へと従来の1.5倍に引き上げた。台湾市場全体では年内に200万件に達するとみられる。
ちなみに台湾では「6プラス」が圧倒的に人気だ。販売業者によると、既に10万人以上が入荷待ち状態で、手に入るまで2〜3カ月かかるとの試算もある。
【5位】李登輝元総統、5年ぶり6度目の訪日
李登輝元総統(91)は19日、5年ぶり6度目となる訪日を果たし、大阪、東京、北海道を7日間で巡った。
大阪、東京で行われた講演会は満席と日本での人気の高さがうかがえ、「日台は運命共同体」と語り、日本版台湾関係法制定などによるさらなる関係強化を訴えた。がん治療に関する講義の聴講、太陽光発電所も見学し、初めて訪れた北海道では牧場で肉牛の飼育などについて話を聞くなど、台湾の各産業に役立つ情報を集めるべく精力的に各地を回った。
李元総統は今回の訪日について、「忙しくて遊ぶ時間がなかった」とユーモアを交え振り返った。
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