ニュース 政治 作成日:2024年5月16日_記事番号:T00115340
台湾有事頼清徳・次期総統(現副総統、民進党)の就任式典が20日に迫る中、米国政府高官は15日、式典にリチャード・アーミテージ元国務副長官(共和党)や米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)のローラ・ローゼンバーガー理事長ら5人から成る超党派代表団が出席すると認めた。米政府高官は、米国が代表団を派遣して就任を祝うのは慣例であり、米国の「一つの中国」政策に変更はないと説明した。中国が台湾への軍事的圧力を強めたり脅迫を行えば、挑発と見なすと牽制(けんせい)した。16日付自由時報などが報じた。
20日に就任する頼・次期総統(前右)と卓栄泰・次期行政院長(前左)(14日=中央社)
米政府高官は、米国の「一つの中国」政策は変わらず、頼氏の新政権発足後も、蔡英文・政権と同様に、AITを通じ非公式の友好関係と対話を続けると表明した。
米国の代表団は、アーミテージ元国務副長官とローゼンバーガーAIT理事長のほか、▽オバマ政権で大統領上級顧問も務めたブライアン・ディーズ前国家経済会議(NEC)委員長(民主党)、▽リチャード・ブッシュ元AIT理事長、▽サンドラ・オウドカークAIT台北事務所長──の5人だ。米政府高官は、代表団は今週末に台北に到着し、式典に出席するほか、台湾の各界のリーダーと面会すると説明した。
AITは15日、式典では頼氏の就任と、台湾の健全で堅実な民主主義体制に対し、祝意を示す予定で、代表団は米国の台湾海峡の平和と安定に対するコミットメントを強調するものだと説明した。
蔡・総統(民進党)が就任した2016年には、カーク元通商代表(民主党)率いる代表団が出席した。20年の蔡・総統2期目就任は、ポッティンガー副国家安全保障顧問(当時)らが、コロナ禍のためオンラインで出席した。
00年の陳水扁・元総統(民進党)就任時や、08年の馬英九・前総統(国民党)就任、12年の2期目就任時も、米国は政府元高官らの代表団を派遣した。
50カ国・地域が代表団
就任式典には、日本など海外から代表団50組が出席する。呉釗燮・外交部長は、友好国のほか民主主義のパートナーらが国会議員や高官の代表団を派遣すると述べた。
日本からは、台湾との関係強化を目的とする超党派議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)の国会議員37人が出席する予定で、過去最多の人数だ。
中国「台独リスト」、5人追加
中国で対台湾政策を担当する中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の陳斌華・報道官は15日の定例記者会見で、台湾の政治家や評論家ら5人が中国についての虚偽の情報などをメディアで広め、両岸(中台)の対立を深めていると批判し、「懲戒」処分を科すと表明した。
国台弁は20年から「頑迷な台湾独立(台独)分子」を発表し、中国大陸などへの立ち入りを禁止するなどの制裁措置を講じている。これまでに、蕭美琴・次期副総統など政府高官や民間人を含め、10人がリストに加えられていた。
陳建仁・行政院長(中)率いる内閣が16日、総辞職した(16日=中央社)
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