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第61回 献血率も世界最高
ポイント制で家電ゲットも


ニュース 社会 作成日:2025年5月12日_記事番号:T00121603

ワイズニュースこぼれ話

第61回 献血率も世界最高
ポイント制で家電ゲットも

 「A型とO型の輸血用血液が不足しています」。献血を呼びかけるニュースを定期的に目にします。台湾は募金や人助けをする人が多いですが、献血で採取した血液は保存期間があるので、定期的なアナウンスが必要なのだと認識していました。ある日、「献血でロブスターやステーキ贈呈」というニュースを発見。献血する人が減っているのでしょうか。

■献血率7.8%、若者は献血離れ

 台湾の2024年の献血率は7.84%で、前年の8.13%より低下したものの、世界最高です。24年の1年間で延べ183万4446回の献血がありました。

 1人当たりの献血回数は年間平均1.82回でした。年齢別では、▽65歳以上、2.94回、▽51~65歳、2.06回、▽41~50歳、1.89回──が平均以上、▽31~40歳、1.69回、▽21~30歳、1.49回、▽20歳以下、1.34回──が平均以下と、若者の献血離れが懸念されています。

■景品よりも人助け

 50代の台湾人の友人に尋ねてみると、「兄が献血マニアで、献血で貯めたポイントでもらった家電だらけ」と話していました。

 医療財団法人台湾血液基金会のサイトを見てみると、全血献血250ccで1ポイント、全血献血500ccや血小板成分献血で2ポイントが貯まります。6ポイント貯まればガラス製の耐熱ボトル、49ポイントで体重計、77ポイントで電子レンジ、80ポイントで電鍋(調理器具)など、健康や食に関するグッズと交換できます。

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 民間企業や団体がティッシュペーパーやステーキ、ロブスター、食事券などを提供することもあります。

 台湾血液基金会によると、多くの人は景品目当てで献血に来るわけではありません。週末は献血希望者が多く、採血する看護師は12時間以上働き詰めで、ばね指(弾発指)になってしまうこともあるそうです。

 台湾血液基金会のサイトには、血液型ごとに血液の在庫状況が▽青信号、7日以上(正常)、▽黄信号、4~7日(不足気味)、▽赤信号、4日以下(不足)──で表示されています。外国人も居留証を持参して献血できます。献血センターや献血バスの場所は、グーグルマップで確認できます。

https://www.blood.org.tw/xcevent

青木樹理

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

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