第23回はイタリア料理店「Primo Trattoria」をご紹介します。案内役は台湾高絲(KOSE)の中川悟董事長兼総経理です。
中川悟董事長兼総経理
台北で「アルデンテ」のパスタに出会える機会はそう多くない。「どうして台湾のパスタはアルデンテでゆでないのですか?」中川さんが台湾に赴任して以来、ずっと抱いていた疑問をぶつけた場所が「Primo Trattoria」だった。出てきたパスタのゆで加減がアルデンテだったから聞けた質問だったのだ。食べ物の味にこだわりがない、という中川さんにとっても印象的な店と感じたという。
Primo Trattoriaは太平洋そごう忠孝店の裏手にあり、かわいらしいシェフの看板が目印だ。
イタリアンといってもかしこまった雰囲気ではなく、オープンキッチンの中で料理人が忙しく動き回ったり、皿がぶつかり合う音が聞こえたりと、とても活気を感じる店だ。いつも混んでいるので、予約をした方が無難だ。
店員にお薦めのメニューを聞き、シーザーサラダ、パスタ、ピザ、チーズの盛り合わせなど計7品をオーダーした。日本語の話せるスタッフもいるので安心だ。中川さんも筆者もワインを飲めないため、コーラとスプライトで乾杯。
まずはシーザーサラダ。緑の野菜の上にチーズがたっぷり乗っている。正直なところ、見た目は味気ない。ところが予想に反して、チーズの塩味とコクだけで十分と感じられるほどのおいしさなのだ。2品目、3品目の皿が並んだ後も、中川さんと筆者のフォークはサラダに向かった。このチーズはグラーナ・パダーノと呼ばれ、イタリアの家庭には必ずといっていいほど常備してあるという。塩としても使われると聞いて中川さんも納得。
チーズは店の自慢
チーズの盛り合わせは、ブルーチーズなど数種が登場した。入り口横のガラス棚にもさまざまなチーズが飾られており、チーズは店の自慢の一つでもあるようだ。
スパゲティはシンプルにボンゴレをオーダー。マネジャーが「きょうの麺(めん)の硬さはどうでしたか」と自信に満ちた顔で聞いてきた。中川さんは笑顔でOKサインを出した。麺は確かにアルデンテだった。
文句なしのピザの味
次にお待ちかねのピザが来た。マネジャーがピザだけはぜひ食べてください、と強く推していただけあり文句なしの味だった。
具はハーフ&ハーフで2種類を選べる。今回はさっぱりとした「夏野菜とエビ」と「イタリア産サラミ」の組み合わせでいただく。イタリア産サラミはピリッとした辛味が美味だった。ピザ生地は薄地なのに柔らかくてもっちりしている。トマトペーストのピザソースが口の中で一つになる。値段は2人で約2,300元だった。
チーズが無性に食べたい、アルデンテが恋しい、という方にお勧めのお店だ。もちろん、ピザをご注文することもお忘れなく。
(取材/ワイズコンサルティング・七沢愛果)
Primo Trattoria
住所:台北市復興南路一段107巷14号1楼
電話番号:02-2711-1726
営業時間:11:30~23:00