第26回は居酒屋「久子」です。案内役は台湾帝業技凱(台湾THK)の大上進総経理です。
大上総経理(左)と久子さん
「久子」の評判は取材前からちらほらと聞いていた。林森北路の中でも勢いがあり、日本人がよく通っているお店の一つだと。今年3月にオープンしたばかりで、老板が若い日本人女性というのも注目を浴びている。店に入ると、女性スタッフが元気よく声をかけてきた。女性スタッフもみな日本人だ。
大上さんが初めて久子を訪れたのは業界の集まりだった。「安くてボリュームがあり、何を食べてもおいしい」点が気に入っている。
メニューは約60種類と豊富で、黒板にずらりと書いてある。たくさんありすぎて選ぶのに困るという方は、ピンクのチョークで書かれたお薦めメニューから入るのもいい。今回は自家製冷豆腐(100元)、冷しゃぶサラダ(160元)、チーズ明太子入りちくわ(190元)、つくね(140元)、七味がけ鳥皮の炭火焼き(190元)、さんまの塩焼き(160元)、チキン南蛮(170元)の7品をいただいた。
自家製冷豆腐
つくね
どれもボリューム満点
手作り豆腐は大上さんの定番だ。滑らかな食感でビールも進む。大きな器に入った冷しゃぶサラダが登場した。みずみずしい葉野菜とスライスしたオニオンがごまだれドレッシングによく合う。つくねは卵の黄身でいただく。外側は香ばしく、中はジューシーな肉汁がこぼれ出るほど柔らかな食感だ。チキン南蛮もかりっと揚がった衣に酢の酸味がしみている。大上さんの言う通り、どれもボリューム満点だ。1品で2人前ほどの量がある。
ただ、「半人前」でオーダーする裏技も通用する。ありがたいことに値段も半分になるそうだ。
久子さんは師範大学の学生として来台したが、台湾をこよなく愛するお父上(日本在住)のために卒業後に店を開き、台湾にとどまることを決めたという。接客業が大好きというだけあって、久子さんの明るい笑い声が絶えない。もともと「学生も気軽に立ち寄れるよう」量が多くて安い店にしたいと考えて店を構えたが、ふたを開けてみると、来店客のほとんどが日本人ビジネスマンだった。
チキン南蛮
途中から日本酒「瑞鷹」をいただく。日本酒はハンドキャリーで日本から持ってくる銘柄もある。満腹になるまでいただいて、お会計はお酒を除いて1,300元。安い!
常連客の中には、定食感覚でチーズ煮込みハンバーグと白ご飯を注文しカウンターで食べる方もいるという。
今月からは鍋メニューも始まった。みんなでわいわい鍋を囲むのもよし、1人でカウンターに座り、久子さんと楽しく話すひとときを過ごすのもよしだ。お腹を空かせていざ、久子へ!
(取材/ワイズコンサルティング・七沢愛果)
久子
住所:台北市林森北路107巷41号(六条通)
電話番号:02-2562-9785
営業時間:18:00~24:00(日曜定休)