ニュース その他分野 作成日:2011年12月28日_記事番号:T00034614
月間5大ニュース【6位】台大医院、HIV感染臓器を誤移植
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した臓器を誤って患者に移植するという信じられない医療ミスが台湾最高権威の医療機関、台湾大学医学院附設医院(台大医院)で起きた。台大医院移植チームは臓器提供者(ドナー)のHIV検査結果の「陽性」を「陰性」と聞き間違えた上、本来行うべき電子文書の確認を怠った。被害は、同院が心臓を提供した成功大学医学院附設医院(成大医院)にも及び、お粗末なミスが患者5人と医療スタッフ60数名をHIV感染リスクにさらす大きなトラブルを招いた。
両医院とも翌日、患者へのHIV予防薬投与を開始し、今のところHIVウイルス検査では陰性を示しているが、来年以降も投薬の持続、病状の追跡が必要だ。台大医院は、患者5人の医療費すべてを負担することを決め、一部の患者の家族と賠償問題についての協議を進めている。
【7位】中国人の台湾観光、自由旅行も解禁
中国人の台湾自由旅行が6月解禁された。内政部出入国・移民署の統計によると、7月入境者数は580人(1日当たり19人)にとどまったが11月には6,726人(同224人)まで増加、累計で2万2,029人に上った。
台湾の自由な選挙運動に興味深げな中国人観光客の姿も(中央社)
交通部観光局は、中国人の自由旅行は年間90億~150億元の商機をもたらすと試算しており、来年も入境者数が増え続けるとみている。
現行開放対象の北京、上海、アモイ住民に続き、来年は広州、南京、杭州なども加えられる可能性がある。入境者数が大幅に増えれば、1日当たりの上限500人も引き上げられることになりそうだ。
【8位】次期総統は誰か、激しい選挙戦
来年1月の総統・立法委員同日選挙に向けて激しい選挙戦が繰り広げられた。
蔡候補が当選すれば、中華圏初の女性最高指導者となる(中央社)
総統選は、再選を狙う与党・国民党の現職、馬英九候補に対し、野党・民進党の蔡英文候補、親民党の2人が挑む構図となった。
馬候補が海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)締結、航空・海運の直航実現、中国人観光客への観光開放など中国との関係改善と経済発展の実績を訴えるのに対し、蔡候補は馬候補の対中融和路線は台湾の主権を損なっており、統一へのレールが敷かれる懸念が強いとして、中国と一歩距離を置く路線を主張している。一方、宋候補は第3勢力の形成を目標に、生活水準の向上、弱者への目配りといった身近なテーマを中心に訴えを行っている。
支持率は馬候補と蔡候補がほぼ互角で、宋候補は大きく後れを取っているとされる。当初は政策論争が中心だったが、投票日は近づいた12月以降は、蔡候補の行政院副院長時代の金銭疑惑など中傷合戦が目立つ。選挙への有権者の関心は高く、高投票率が見込まれている。
投開票は来年1月14日で、新たな総統は5月20日に就任する。
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