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11年10大ニュース!(4〜5位)


ニュース その他分野 作成日:2011年12月28日_記事番号:T00034615

月間5大ニュース

11年10大ニュース!(4〜5位)

【4位】飲料・食品に有害可塑剤、食品の安全揺らぐ

 5月、人気清涼飲料など9製品から有害可塑剤のフタル酸ビス(DEHP)が検出され、大手コンビニエンスストアなどから59万点が回収されたことを皮切りに、果汁、ジャム、小児用風邪シロップなど飲料・食品への可塑剤混入が次々と明らかとなり、大騒動へと発展した。


スーパーマーケットで製品の撤去情況が確認する係官ら(中央社)

 問題の可塑剤は食品添加物の乳化剤に含まれており、この乳化剤の供給元、昱伸香料(新北市中和区)と賓漢香料化学(同市土城区)が検挙された。昱伸香料の経営者は、コストを削減するため何十年にもわたり可塑剤を使用してきたと供述。さらに食品最大手の統一企業(ユニ・プレジデント)が賓漢香料から20年以上、乳化剤の供給を受けてきたことが発覚して、可塑剤の使用が業界では公然の秘密であった可能性が高まり、食の安全への信頼が大きく揺らいだ。

 消費者の不安が高まったことから、コンビニでは一時スポーツドリンクをすべて撤去。また、各地の衛生局は、コンビニやスーパー、夜市の売店まで含め、一斉の実地検査に踏み切った。

 事件を受け、人体に有害な食品や添加物を製造、販売した業者に対する罰金が最高600万元に、さらに実際に健康被害が生じた場合は、7年以下の懲役、1,000万元以下の罰金へと罰則強化の法改正が行われた。

 なお裁判所は12月、昱伸香料の経営者に対し、食品衛生管理法違反などの罪で懲役18年(求刑同25年)を言い渡した。

【5位】電子業界、アップルで泣き笑い

 今年もタブレット型パソコン「iPad2」(3月発売)、スマートフォン「iPhone4S」(11月発売)など、米アップルが快進撃を続け、台湾電子業界は同社からの受注の有無で明暗が分かれた。組み立ての鴻海精密工業、デジタルカメラ用レンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)、タッチパネルの宸鴻集団(TPKホールディング)などが売上高の過去最高更新を繰り返し、景気減速が鮮明になった下半期以降も勢いが衰えなかった一方で、同じタッチパネル大手でもアップルに製品を供給しない洋華光電(ヤング・ファスト・オプトエレクトロニクス)が前年比で売上高を減らすなど「非アップル陣営」は苦汁をなめた。


「iPhone4S」の12月発売には約50万人が予約に殺到。販売実績は3カ月で「4」を超えると予想されている(中央社)

 ブランドでは、宏碁(エイサー)がタブレットPCを投入するも歯が立たず、スマートフォンの宏達国際電子(HTC)も売上高の過去最高更新が「iPhone4S」が発表された10月でストップ。米国市場シェアが縮小し、11月末には創業以来初めて業績予測の下方修正を迫られた。

 HTCは、「アンドロイド」OS(基本ソフト)陣営の一員としてアップルに敵視され、特許侵害訴訟のターゲットにもされている。HTCは保有特許を増やすため企業買収を進め、自社および子会社を通じてアップルを提訴するなどして反撃。両社間の激しい特許紛争が注目を浴びた。 

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