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12年9月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2012年10月3日_記事番号:T00039700

月間5大ニュース

12年9月の5大ニュース!

【1位】漁船群が領海侵犯、尖閣抗議活動が活発化

 中国各地での激しい反日デモを受けて、台湾でも日本政府による尖閣諸島(沖縄県石垣市、台湾名・釣魚台列嶼)国有化に抗議する活動が活発化した。

 25日には宜蘭県の漁船40隻と行政院海洋巡防署(海巡署)の巡視船8隻が魚釣島の領海に侵入。日本の海上保安庁の巡視船との間で「放水合戦」を繰り広げ、世界各地のメディアに大きく報道された。これに先立つ23日には台北市で大型抗議デモが行われ、1,000人以上の参加者を集めた。日中の間で影が薄かった台湾も、尖閣をめぐる争いで存在感をアピールした形となった。ただ、中国と異なり居留邦人や日系企業に直接的な被害は出ていない。

 争いが激しくなる中で、馬英九総統が提唱した、紛争を棚上げにして3者の対話による解決を目指す「東海(東シナ海)イニシアチブ」も日米の有識者・メディアの注目を浴びている。

【2位】MRT新荘線・東門駅開業、永康街に活気

 台北都市交通システム(MRT)新荘線で、台北市内の忠孝新生~古亭間が30日開通した。同時に両駅の中間に位置する東門駅が開業し、同駅に近いグルメ街、永康街は、新北市などからの来客により通常よりも50%多い人出となった。同商店街は人気マンゴーかき氷店の移転以降、客足が落ちていたということだが、活気を取り戻すことが期待される。

 また、中和線(南勢角~古亭)と新荘・蘆洲線(古亭〜輔大・蘆洲)が直通運転となったことで、10月1日月曜日の各駅での乗り換え利用者数は、▽台北駅、延べ15万4,000人(前週比4万4,100人減)▽忠孝新生駅、延べ10万2,500人(同4万700人増)▽古亭駅、延べ7万5,500人(同6万2,300人増)──となった。台北駅の混雑緩和には明確な効果があった。

【3位】AUO、米カルテル訴訟で罰金5億ドル

 日台韓の複数の大手液晶パネルメーカーが共謀して2001~06年に米国で価格操作を行っていたと米司法省に告発され、今年3月に陪審団より反トラスト法(独占禁止法)違反で有罪評決が言い渡された友達光電(AUO)が米国時間の20日、サンフランシスコ連邦地裁から罰金5億米ドルの支払いを命じる判決を下された。当時の経営幹部2人も懲役3年、罰金20万米ドルの判決が言い渡された。

 予想を上回る厳しい結果に、AUOは上訴する用意があると表明したものの、10月3日時点で動きはない。AUO以外は罪を認め和解金などの支払いに応じており、AUOも経営的視点からこのまま罰金を受け入れる可能性が指摘されている。

【4位】電力値上げ、来年10月に延期

 当初12月に実施が予定されていた今年2回目の電力料金値上げが、来年10月1日に延期されることが決まった。政府は今年5月、1回での大幅値上げ計画が厳しい批判にさらされたことを受けて、6月に40%、12月にも40%、さらに台湾電力(台電)の経営状況を見てさらなる引き上げを行うかどうか決める3段階での値上げ方針に改めていたが、それすらも見送った形だ。背景には不景気に苦しむ民生がある。値上げ延期により台電の経営再建は先送りされたが、それでも産業界や市民の声を無視することはできず、馬英九政権への強い批判を回避するためにもやむを得ない決断となった。

【5位】「桃園航空城」開発計画、始動を宣言

 桃園国際空港の整備および周辺開発を推進する「桃園航空城」計画の始動が18日、陳冲行政院長によって宣言された。官民合計で4,630億台湾元を投じ、2018年供用開始予定の第3旅客ターミナル新設などによるハブ空港化のほか、空港周辺での産業専用区、住宅や商業施設の開発を推進し、2兆3,000億元の経済効果を見込む。桃園空港はこれにより30年に処理能力が年間延べ7,500万人に拡大する。25日には国泰人寿保険(キャセイライフ)による、台湾高速鉄路桃園駅付近の産業園区に投資額200億元以上で国際ビジネス都市を整備する計画が明らかとなった。 

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