ニュース その他分野 作成日:2012年12月28日_記事番号:T00041286
月間5大ニュース【8位】DRAM産業崩壊、エルピーダ破綻が引き金
かつては隆盛を誇った台湾DRAM産業が実質的に崩壊した。エルピーダメモリの2月27日の会社更生法適用申請、買収を決めた米マイクロン・テクノロジーにまで及ぶパソコン市場低迷の影響が、独自技術に乏しく、海外大手の調達に頼ってきた台湾DRAMメーカーを直撃した。
エルピーダ陣営だった茂徳科技(プロモス・テクノロジーズ)は会社更生手続きを経て、従業員計2,000人以上を解雇してIC設計会社に転換を図っている。力晶科技(パワーチップ・テクノロジー)は自社ブランドのPC用DRAMから撤退、メモリーの受託生産に転じている。第3四半期決算で債務超過となり、12月には上場を廃止した。エルピーダ子会社、瑞晶電子(レックスチップ・エレクトロニクス)も11月に興櫃市場(未公開株取引市場)で登録廃止となった。
マイクロン陣営では、唯一残されたDRAMブランド、台塑集団(台湾プラスチックグループ)の南亜科技が10月、来年にはPC用DRAMから撤退すると宣言した。両社の合弁、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)の生産能力はマイクロンがすべて握ることになったが、マイクロンさえ9~11月期も赤字から抜け出せていない。
DRAMは9割がPC関連で、スマートフォンやタブレット型PC台頭による不振を乗り切れず、サムスン電子の勝ちが明確になった。台湾DRAM産業は09年、政府が台湾創新記憶体(TMC)の下に企業を一つにまとめて救済する計画を推進したが、関係企業の思惑の違いから失敗した経緯がある。
【9位】Makiyoの運転手殴打事件、批判が殺到
台北市の路上で2月3日未明、日台ハーフタレントの川島茉樹元被告(芸名・Makiyo)と友人の友寄降輝元被告ら4人が、タクシーの運転手に殴る蹴るの暴行を加え、肋骨骨折などの大けがを負わせた。同月から乗用車の後部座席でもシートベルト着用が義務付けられ、運転手が注意したことが口論のきっかけになった。
悪質な傷害事件で、謝罪会見でも責任逃れの言動をしたとして川島元被告には激しい批判が巻き起こり、芸能活動は停止に追い込まれた。在台日本人社会では、東日本大震災後の日台友好ムードに悪影響が及びかねないとの懸念が広がり、台北市の日本人男性が被害者への見舞金募金を呼びかけ企業駐在員などから約10万元が集まるという一幕もあった。
裁判の結果、川島元被告に懲役10カ月、執行猶予3年、友寄元被告には懲役1年、執行猶予4年の判決が下された。友寄元被告は10月、台湾から強制退去処分を受けた。川島氏は台湾籍を取得しているため保護観察処分となった。
【10位】モデルら暴行の李宗瑞被告、求刑30年
複数のモデルや女性タレントに酒や薬物を使って意識不明にした上で性的暴行を加えたとして、大手金融持ち株会社、元大証券の李岳蒼董事(事件の責任を取って辞任)の息子、李宗瑞被告(27歳)が逃亡の末逮捕され、裁判で刑法で最長の懲役30年の求刑を受けた。
12月6日、李被告は髪が伸び逮捕前とはかなり異なった姿で法廷入りした(中央社)
李被告のパソコンからは60人以上の女性との性行為を写した画像が見つかったとされる。盗撮を含めた犯罪行為は45件に上り、すべて足せば求刑は計209年となる。なお、李被告の弁護士は、「被告と女性との性行為は合意の上だった」と罪を否定している。
大手企業幹部の息子による犯行、長期逃亡による懸賞金や盗撮画像の流出、被害者に大物タレントが含まれているとのうわさなどによって社会の注目を大いに集めた。
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