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13年4月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2013年5月3日_記事番号:T00043444

月間5大ニュース

13年4月の5大ニュース!

 【1位】日台漁業協定、尖閣での中台連携阻止(10日)

 日台間で15年以上にわたる懸案だった、尖閣諸島(沖縄県石垣市、台湾名・釣魚台列嶼)周辺海域の漁業権をめぐる交渉がまとまり、10日「日台民間漁業取決め」が台北市で調印された。日本は台湾に対し、台湾が従来主張していた範囲よりも広い計4,530平方キロメートルの海域で漁船の操業を認める大幅な譲歩を行った。ただ、尖閣周囲の日本領海は除外した。

 漁業権交渉は、昨年9月の尖閣諸島国有化で日中対立が激化した中で急速に進展した。日本は台湾に実利を握らせることで、尖閣問題での中台連携を阻止する効果を狙った。台湾は対日関係の強化という果実も得た。一方、中国にとっては台湾との共闘も、台湾をカードとして使うことも困難になった。外交下手という評価のある日本にしては、迅速かつ的確な判断だったと言える。

【2位】H7N9鳥流感を確認、官民で予防策(24日)

 中国で3月末から広まるH7N9型の鳥インフルエンザ感染者が24日、台湾で確認された。中国から戻った台湾人男性(53歳)で、中国以外で初のケースとなった。これを受けて翌25日に中国の感染地域の旅行疫病情報を2級(予防強化)に、渡航情報を黄色(渡航の是非を検討)に引き上げたほか、水際対策の強化、公共スペースでのマスク着用や消毒の徹底、伝統市場での家禽類の解体禁止(5月17日からに繰り上げ)、ワクチン開発など官民が予防策を続々と打ち出している。

 こうした素早い対応は、▽2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)まん延の苦い経験▽中国人の訪台が急増する労働節(メーデー、5月1日)連休を直前に控えていたこと▽経済成長への影響懸念──などが理由だ。
5月3日時点で台湾で第2の感染者は出ていない。中国の感染者は127人(死者27人)で、ヒトからヒトへの感染は確認されていない。

【3位】高鉄がシステム異常で運行停止、3.5万人に影響

 台湾高速鉄路(高鉄)が25日、台中駅でシステムに異常が発生したことにより、始発の午前6時半から10時半まで約4時間にわたりほぼ全面的に運行を停止した。高鉄が天災以外の要因で運休したのは2007年の開業以来初めてとなった。

 日本人技師なども駆け付けてシステムトラブルの究明に当たったが原因はつかめず、再起動したところ、わずか数分で正常に戻り運行再開に至るというお粗末な対応ぶりだった。運行取り消しは上下計44本で、約3万5,000人の足に影響が出た。

【4位】観光業にチップ制導入、普及には時間必要

 ホテルなど観光業の現場で、スタッフの収入増によるサービスの質や士気向上を目的とに、1回50台湾元(約170円)以上を支払うチップ制が導入された。行政院は業界団体を通じて普及を図り、現場の労働者約6,000人の賃金が4%上昇すると見込む。ただサービス料が別に課金されることが多いため、利用者からは二重取りだとの批判も出ており、普及には時間がかかりそうだ。

 チップ制の普及より平均賃金を引き上げた方が効率的との声も出ている。ホテル業界は、チップの有無でサービスを変えることはないとしている。

【5位】中山高速の高架車線、やっと全線開通(20日)

 中山高速公路(国道1号)の五股(新北市)~楊梅(桃園県)の高架車線(全長40キロメートル)、通称「五楊高架」が20日、全線で開通した。当初予定していた昨年末以降、工事の遅れから4度にわたり延期となっていた。高架道路の開通により、たびたび深刻な渋滞が発生する国道1号本線の交通量が3分の2に減少し、台北市内から桃園空港への所要時間が10分、五股から楊梅までの所要時間が30分短縮された。

 開通後初の平日となった22日には、交通量が分散し、ラッシュ時にも高架車線と従来車線ともに時速80キロメートルを維持できるなど渋滞緩和に効果があった。

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