ニュース その他分野 作成日:2015年2月3日_記事番号:T00055255
月間5大ニュース【1位】柯文哲台北市長、大企業プロジェクトに挑戦状
昨年末に就任して間もない柯文哲台北市長が、市内の大型建設プロジェクトに不正や企業への不当な利益供与がないか洗い出しを進める方針を示し、鴻海科技集団(フォックスコン)や遠雄企業集団など大企業との対決も辞さない姿勢が注目を浴びた。
柯市長がやり玉に挙げた事業は、▽台北文化体育園区(台北ドーム)▽新店機廠(車両基地)共同開発(通称・美河市)プロジェクト▽台北駅周辺の高層ツインビル「双子星大楼」開発計画▽松山文創園区▽三創資訊園区──で、このうち鴻海が主導する3C(コンピューター、通信、家電)製品の大型販売店である三創資訊園区をめぐっては、落札過程に疑問を示した柯市長に対し、郭台銘(テリー・ゴウ)鴻海董事長が大手紙に抗議に等しい広告を掲載。台湾を代表する大都市と大企業の間で摩擦が高まる異例の展開となった。
台北市は29日、「廉政透明委員会」の初会合を開き、これら5大プロジェクトの調査を進めることを確認した。なお、就任1カ月の柯市長は蘋果日報のアンケート調査で満足度が68%に上り、大企業と従来の市政との癒着に切り込もうという斬新な姿勢が支持を集めていることが分かる。
【2位】鳥インフル猛威、214万羽を殺処分
新型高病原性H5N2型などの鳥インフルエンザウイルスが渡り鳥により持ち込まれ、中南部から北部の桃園市まで感染被害が広がった。ガチョウやアヒル、ニワトリなど感染が確認された家禽類は、2月1日現在、11県市655カ所の飼育場などに広がった。この結果、鳥インフルでは過去最多の約214万羽が殺処分された。特にガチョウは台湾全土の98%が殺処分または異常ありとされ、全滅の可能性が指摘されている。
市民の間で家禽類の買い控えが広がる中、鶏肉価格や、代替の豚肉価格の上昇が伝えられた。
なお、鳥インフルエンザウイルスの人への感染について衛生福利部は、現時点で発症例はなく、感染リスクも低いとしている。
【3位】陳前総統が自宅療養開始、国民党大敗で許可
汚職事件で2008年に逮捕され、体調が悪化していた服役中の陳水扁前総統が6日、病気療養目的での自宅療養が認められた。自宅療養は医療チームや民進党が馬英九政権に実現を訴えてきたものの認められなかったが、昨年11月の統一地方選挙での大敗で国民党が態度を軟化させた。
陳前総統の自宅療養は1カ月ごとの延長が認められている。間もなく1カ月を迎えるに当たり29日に診断した医療チームは、以前からの病状である脳萎縮による中度のパーキンソン病や言語障害、うつ病が依然みられると指摘。自宅療養の継続を進言した。陳前総統が服役していた台中監獄(刑務所)は遅くとも2月4日までに結論を出す予定だ。
【4位】台湾語歌謡界の女王・江蕙、惜しまれつつ引退宣言
台湾語歌謡界の大物女性歌手、江蕙(53)が2日突然引退を宣言し、今夏の最終コンサートツアーのチケット16万枚にファンが殺到、失神者まで出る騒ぎとなった。急きょ決まった追加公演のチケット9万枚も24日、半時間足らずで売り切れた。
江蕙は家庭環境に恵まれず10歳から流しで歌い始め、20歳でデビュー、芸歴は43年に上る。このため、江蕙の歌とともに育った世代は幅広く、日々の暮らしや愛情などを歌い上げる声を聞くと、思わず感動で涙がこぼれる人も多いという。江蕙は、最高の歌声をファンの記憶にとどめたいと引退理由を説明している。
【5位】桃園の火災で消防士6人死亡、違法建築放任で悲劇
桃園市新屋区のボーリング場「亜洲保齢球館」で20日未明に火災が発生し、消化活動に当たった若手消防士6人が倒壊した建物の下敷きとなり死亡した。同ボーリング場は20年前に農地に違法に建設され、早期撤去が必要だったにもかかわらず、過去6年、28回の安全検査で一度罰金を科されたのみ。またも人為的要素で悲劇が生まれることとなった。
鄭文燦桃園市長は30日、葉世文元桃園副県長(収賄罪で起訴済み)が昨年3月、農地利用の建物に関する指導要領改訂を主導し、ボーリング場の取り壊しを先延ばししたと指摘した。葉副県長はボーリング場の保護を求めた議員の便宜を図った疑いが持たれており、検察が捜査を進めている。
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