ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

15年12月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2016年1月5日_記事番号:T00061268

月間5大ニュース

15年12月の5大ニュース!

【1位】紫光集団が半導体3社に出資攻勢、異例の封じ込め

 中国の国有半導体大手、紫光集団が11日、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手の矽品精密工業(SPIL)と南茂科技(チップモス・テクノロジーズ)に約24.9%出資すると発表した。10月には力成科技(パワーテック・テクノロジー、PTI)への25%出資も表明しており、中国資本に台湾半導体産業がのみ込まれるとの警戒感から、立法院は18日、紫光集団の出資計画を事実上阻止し、中国資本の台湾IC設計投資の開放を当面禁止する異例の決議を行った。

 SPILは紫光集団からの出資受け入れにより、9月に株式公開買付(TOB)でSPIL株24.99%を取得し筆頭株主となった日月光半導体製造(ASE)に対抗する目算だったが、立法院にブレーキを踏まれた上、ASEは29日からSPILに対する2度目のTOBを決行。出資比率を49.71%に引き上げて今年10月にも経営権を掌握する狙いで、SPILに対して紫光集団からの出資受け入れ計画の撤回も迫った。これを受けて紫光集団は、中国政府に対し、中国の独占禁止法違反を理由にASEのSPIL買収を阻止すべく介入するよう求めたと伝えられた。

【2位】グロリアが開業、大型アウトレットの激戦幕開け

 大型アウトレットモール、華泰名品城(グロリア・アウトレット)が18日、台湾高速鉄路(高鉄)桃園駅前にオープンし、3日間で延べ10万人が来店、1億台湾元以上を売り上げた。1月27日には充実した日本ブランドを武器に、三井アウトレットパーク林口が開業する。台湾桃園国際機場捷運(桃園国際空港MRT)が早ければ3月にも開通する見通しで、空港周辺の大型アウトレット対決が激化しそうだ。

 グロリアはこれまで欧米旅行でアウトレット巡りをしていた台湾の消費者が待ち焦がれていた、台湾初となるオープンモール形式のアウトレットだ。102ものブランドが入居し、世界の直営店と同じくシーズンからわずか半年~1年で購入できる。

【3位】味全牛乳に返品運動、頂新無罪判決に反発

 頂新国際集団の不正食用油事件に関係した魏応充被告(58)ら6人に一審無罪判決が下されたことへの反感から、同グループの食品大手、味全食品工業の牛乳「林鳳営」に対する返品運動が起きた。購入後に開封して即返品して味全に損失を与えるという手法で、大手量販店、好市多(コストコ)中和店(新北市)で最初に実行したグループがインターネットで呼び掛けた結果、各地に広がった。支持する声が上がった一方、食べ物を浪費したり、販売店に迷惑をかける行為だとして問題視する声も聞かれた。味全は、刑法上の名誉妨害罪に当たるとして、返品運動のきっかけとなった書き込みを行った9人を提訴した。

【4位】故宮南院プレオープン、アジア芸術文化の発信拠点に

 国立故宮博物院南部院区(故宮南院)が28日、嘉義県太保市にプレオープンした。「世界レベルのアジア芸術文化博物館」との位置付けで、茶、織物、仏教など、台湾を含むアジアの芸術文化の南部における発信拠点となる。開館を記念して、故宮本院で人気が高い翡翠(ひすい)を白菜の形に彫刻した「翠玉白菜」を期間限定で展示中だ。今年10月には東京国立博物館(東京都台東区)と九州国立博物館(福岡県太宰府市)双方の所蔵品を展示する特別展を開催予定だ。

 ただ、1月3日、開館からわずか1週間でガラス張りの外壁からの雨漏りが見つかり、工事に問題はなかったのか不満の声も出た。

【5位】高鉄の新3駅開業、キャンペーンで混乱招く

 台湾高速鉄路(高鉄)の苗栗、彰化、雲林の新3駅が1日開業した。台北市から高雄市までの全県市に駅が整備され、利便性が高まると期待されたが、1〜15日に新3駅のいずれかを利用する乗車券を購入し、使用した場合、さらに同区間の乗車券を1枚進呈するキャンペーンを実施したことで、13日には高鉄利用者が延べ23万2,000人と2007年の開業以降で2番目に高い数字を記録するなど需要が急増。開業から1カ月の間に、指定席に自由席の乗客が押し寄せたり、定時運行を守るために乗客を待たないといった混乱ぶりが見られ、サービス低下から「台湾鉄路(台鉄)化した」といった皮肉も聞かれた。 

月間5大ニュース