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16年2月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2016年3月2日_記事番号:T00062243

月間5大ニュース

16年2月の5大ニュース!

【1位】南部地震でマンション倒壊、春節目前に117人死亡

 6日未明、高雄市美濃区を震源とするマグニチュード(M)6.4の台湾南部地震が起きた。死者117人のうち115人までが台南市永康区の地上16階建てのマンション「維冠金龍大楼」の倒壊によるもので、春節(旧正月)を目前に多くの家庭が悲劇に見舞われた。

 倒壊の原因は、震度5の揺れに耐えられなかったビルのずさんな手抜き工事との指摘が相次いだ。台南地方検察署は同ビルを建設した維冠建設の責任者、林明輝氏(64)と建築士2人の身柄を拘束した。維冠建設は維冠金龍大楼1棟のみを完成させた翌年の1995年に倒産、林氏は無免許の助手にビルの構造設計図を担当させていた疑いも指摘されている。

 ビル倒壊の映像がニュースで不断に流されたことから大規模震災と誤認され、東日本大震災で台湾から巨額の義援金を受けた日本からを含め、企業や個人による寄付が相次ぎ、2月下旬で35億台湾元に達した。

 台湾積体電路製造(TSMC)など南部科学工業園区(南科)の企業にも大きな被害が及び、液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)は全面復旧までに2週間以上を要した。

【2位】鴻海、シャープ買収を決定

 経営再建中のシャープは25日、鴻海精密工業による買収受け入れを発表した。産業革新機構(INCJ)も再建案を提出していたため、いずれに決まるかが注目されていたが、最終的に4,890億円でシャープの株式66%を取得する鴻海の買収案が勝った。鴻海は12年の出資表明以来、4年越しの宿願を果たすことになるが、受託生産メーカーの鴻海が、企業文化の全く異なる日本の老舗ブランドを再建に導けるか注目される。

 ただ、シャープが負債になり得る総額約3,500億円規模の偶発債務の存在を明らかにしたため、鴻海は精査が必要だとして最終調印を延期した。調印までに買収条件が変更される可能性も指摘されている。

【3位】長栄集団で後継者争い、海・空の分業体制か

 長栄集団(エバーグリーン・グループ)の創業者、張栄発総裁(88)の死去を受け、四男(後妻の長男)で長栄航空(エバー航空)董事長の張国煒氏が18日、遺言に従い長栄集団総裁に就任したと宣言したことで、前妻(故人)の子らとの対立に発展、後継者争いが勃発した。

 前妻の3兄弟は持ち株を利用して総裁職を廃止し、張国煒氏の総裁就任を阻止。遺産の全額寄付に応じれば、張国煒氏がエバー航空を引き続き主導し、長男の張国華氏が長栄海運(エバーグリーン・マリン)を率いる「海空分離」体制を維持する考えを伝えたとされる。

 張国煒氏の総裁就任の夢は崩れ、3月に開催されるエバー航空の董事会で董事長の座を守れるかが次なる焦点となった。

【4位】228事件、日本人遺族に初の賠償判決

 国民党政府が1947年に台湾住民を弾圧した「228事件」に巻き込まれて犠牲になった日本人漁師の遺族が財団法人「二二八事件紀念基金会」に損害賠償を求めた裁判で24日、同基金会が賠償判決に控訴しないことを決めたため、賠償金600万元の支払いが確定した。原告の青山恵昭さん(72、沖縄県浦添市)は同事件で外国人として初めて賠償金を受け取る。青山さんの父、恵先(えさき)さんは事件当時、基隆市社寮島(現在の和平島)で国民党軍によって殺害された。判決確定を受けて同基金会の陳士魁理事長は、日本政府に対し、平等互恵の原則に立ち、台湾人元日本兵や台湾人慰安婦の補償問題の解決に取り組むよう呼び掛けた。

【5位】旧台北城の国定古跡「北門」、全体像がお目見え

 19世紀後半の清朝時代、当時の台北城の門の一つとして建設された「北門(承恩門)」が、台北駅西側エリアの再開発で、隣接する高架道路が春節(旧正月)連休に撤去されたことにより、39年ぶりに全体像を現した。国定古跡でありながら長年景観が損なわれていたが、はっきりと姿を見ることができるようになったことで観光客も増えている。しかし、見通しが良くなったことで、かえって周辺の広告看板の乱雑さが目立つ新たな景観問題が浮上。柯文哲台北市長は、同エリアの広告物設置に規制を導入する考えを示した。 

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