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16年6月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2016年7月5日_記事番号:T00065080

月間5大ニュース

16年6月の5大ニュース!

【1位】中華航空初のスト勃発、2日間で欠航122便

 中華航空(チャイナエアライン)は24日、客室乗務員による大規模ストライキが勃発し、2日間で122便が欠航、3万人以上の足に影響が出た。ストによる大規模な欠航は台湾の航空業界で初めて。会社側の大幅譲歩で、労使交渉は1日足らずで妥結したが、続いて同社の地上勤務職員が集団休暇取得を盾に同等の待遇改善を要求し、大筋受け入れを余儀なくされた。

 中華航空はストの早期終結に成功したものの、▽欠航による損失▽乗客への補償▽客室乗務員、地上勤務職員の待遇改善──だけで損失25億台湾元が見込まれる上、今後、旅行会社から損害賠償を請求される可能性がある。同社は政府系株主の出資比率が50%近く、市民の血税で負担するのかと不満の声も広がった。

 政府系企業の大規模ストは1988年の台湾鉄路(台鉄)以来で2回目。中華航空以外の政府系企業の労組にもストが連鎖し、市民生活に影響する懸念が浮上した。

【2位】桃園空港が浸水、旅客3万人に影響

 桃園国際空港で2日、集中豪雨により第2ターミナルが浸水し、地下の機電設備が壊れ、空港の電気系統が完全に停止した。これにより200便以上が遅延し、約3万人の旅客が影響を受けた。台湾の玄関口である同空港が簡単に機能を停止したことにメディアは強い批判を浴びせた。

 事故の原因は、第3ターミナルに関連する工事会社が排水口横に設置した大型の土のうが破れ、大量の土砂が排水システムに堆積、防水ゲートが閉まらなくなったことで、行政院公共工程委員会(工程会)は6日発表した調査報告で、人為的要因と結論付けた。空港を運営する桃園機場公司は、林鵬良董事長と費鴻鈞総経理が引責辞任をした。

 交通部は、半年以内に専門家を集め、空港の新たな排水設備の見直し計画を取りまとめる方針を示した。

【3位】馬前総統の香港訪問不許可、蔡政権の不信感浮き彫り

 馬英九前総統がアジア出版業協会(SOPA)の招きに応じて、15日に香港での講演を計画したが、直前の12日、総統府から渡航を差し止められた。総統府は、退任直後で機密保持の必要性が高いことや、任期中に接した国家機密を精査すべきことを理由に挙げたが、中台間の公式交流が中断した中で、同地で蔡英文政権に不利な発言をされることを回避するための政治的判断だった可能性が高い。民主主義体制で退任した元首に対する措置としては異例で、蔡政権の馬前総統に対する不信感を浮き彫りにした。馬前総統は、渡航不許可は行き過ぎで不合理と批判。当日は映像を通じて香港向けに講演を行い、「香港がそれほど危険だとは知らなかった」と蔡政権を皮肉った。

【4位】蔡総統が中南米に初外遊、友好関係を強化

 蔡英文総統は6月24日から7月2日の日程で、就任後初の外遊としてパナマとパラグアイを歴訪した。パナマでは新運河拡張の落成式に参加して、中南米各国の元首らと会談し、パラグアイでは国会で演説した。経由地として立ち寄った米国では上下院の議員20人余りと接触して米台関係の強化に努めるなど、成果の多い外遊だった。

 パナマでは自身の肩書を英語で「台湾総統(ROC)」(ROCは中華民国の英語略称)と記帳。これが国民党から正式名称を用いるべきだとして批判を浴びたものの、自由時報の世論調査では72.4%が支持。台湾の独自性をアピールした姿勢は好意的に受け止められたようだ。

【5位】記録的な暑さ、6月の過去最高38.7度を記録

 今年はラニーニャ現象が発生し世界的な猛暑になると予想される中、6月の台湾は100年に一度の記録的な暑さとなった。中央気象局によると1日、南西からの暖かい空気が流れ込んだ影響で台北市では6月としては過去最高の38.7度を記録。同市で最高気温37度を超えた日は、月間で観測史上最多の8日に上った。連日の猛暑によって、熱中症などの症状で病院に搬送された人は、中旬までの半月で199人と昨年から倍増した。なお、同局によると7~8月も太平洋高気圧の影響で気温が例年より高くなる可能性が高い。

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