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16年7月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2016年8月2日_記事番号:T00065594

月間5大ニュース

16年7月の5大ニュース!

【1位】バス炎上で中国客ら26人死亡、道連れ自殺か

 桃園国際空港近くの高速道路(国道2号)で19日、中国人観光客24人を乗せた観光バスが道路脇のガードレールに衝突して炎上、台湾籍のガイドと運転手を含む乗客乗員26人全員が死亡した。

 死亡した運転手、蘇明成(53歳、本名・蘇忠華)氏の遺体からは高濃度のアルコールが検出された。蘇氏は3年前に起こした婦女暴行事件で懲役5年の二審判決を受けたばかりで、自暴自棄となってツアー客を道連れに自殺を図ったとの見方が浮上している。火の回りが速かったのは、運転席に持ち込まれたガソリン入りのペットボトルに引火したためだ。ただ、捜査当局は事故の可能性も依然排除していない。

 2008年の中国人客受け入れ開放以来、最悪の死者数を出したため、観光バス業界は中国人客がさらに減る恐れがあると懸念している。

【2位】太平島は「岩礁」、最悪の仲裁判断に衝撃

 オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は12日、南シナ海で中国が主張する主権や権益が国際法に反するとしてフィリピンが申し立てた仲裁手続きで、南沙諸島(スプラトリー諸島)に「島」は存在しないとの判断を示した。これにより、台湾が60年以上にわたって実効支配している同諸島の太平島も国際法上は「岩礁」として扱われることになった。台湾にとっては「最悪」(李大維外交部長)の結果で、大きな衝撃が走った。

 蔡英文総統は「仲裁判断は決して受け入れない」と表明。ただ、抗議の意思を示すために太平島に赴いた台湾漁船3隻に上陸を許可しないなど国際世論を刺激しない姿勢を貫いた。中華民国が1947年に設定したU字形の境界線(十一段線)の主張を控え、中国と共同歩調を取ることを避けた。台湾世論は与野党を問わず太平島の主権堅持一色で、蔡総統の「低姿勢」には批判も少なくない。中国に仲裁判断の受け入れを迫る日本とは利害関係が異なってしまったため、28日に予定されていた初の日台海洋協力対話が延期になる余波も生んだ。

【3位】第一銀ATMをハッキング、8千万元を不正出金

 第一商業銀行(ファースト・コマーシャル・バンク)の現金自動預払機(ATM)42台がハッキングされ、9日から3日間で8,300万台湾元(約2億7,000万円)余りが不正に引き出された。ハッカーがロシアから第一銀ロンドン支店のパソコンに不正アクセスし、遠隔操作でATMから出金させ、台湾に渡った実行犯が回収した。台湾で銀行ATMがハッキングされたのは初めてで、社会に衝撃を与えた。

 犯行は17人以上のグループによるもので、14人は海外に逃亡。台湾に潜伏していた主犯格のラトビア籍容疑者と共犯容疑の2人が17日に逮捕され、21日までに約7,740万元が回収された。事件を受けて、第一銀をはじめ各行が計2,000台以上のATMを交換するとみられている。

【4位】海軍ミサイル誤射、漁船命中で船長死亡

 1日、高雄市の左営軍港内で演習を行っていた海軍の哨戒艇「金江」から対艦ミサイル「雄風3号」1発が誤射された。ミサイルは澎湖沖で操業中の漁船に命中し、船長の男性1人が死亡、乗組員3人が負傷した。到底考えられない失態で、強い非難が集まった。

 誤射は「演習モード」の第1、2ミサイルだけでなく「作戦モード」の第3、4ミサイルも同時に発射装置に接続してしまった人為ミスだった。国防部は再発防止策として、訓練用回路を増設するほか、状況を問わずミサイル発射には上官によるパスワード入力を求めることなどを指示した。ミサイルは台湾海峡の中間線は越えず、中国側も早い段階で誤射と判断したため、中台間で緊張が高まることはなかった。

【5位】台鉄爆発事故で25人けが、乗客巻き込み自殺未遂か

 台湾鉄路(台鉄)松山駅(台北市)に接近中の普通電車内で7日夜、爆発物が爆発し、25人がやけどなどを負った。翌日、乗客のうち最も重症だった林昌英容疑者(55)の遺書が見つかり、警察は乗客を巻き込んでの自殺未遂と判断。林容疑者は「人生がうまくいかず、注目を浴びたかった」と単独での犯行を認め、19日の退院後、殺人未遂などの罪で台北地方法院検察署に送検された。台鉄でこうした爆発事故は初めてで、世界で相次ぐ時勢から当初はテロ事件との見方も出された。

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