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16年5月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2016年6月2日_記事番号:T00064506

月間5大ニュース

16年5月の5大ニュース!

【1位】蔡英文総統就任、「一つの中国」触れず中台関係中断

 20日、民進党の蔡英文主席(59)が中華民国第12期総統に就任した。総統直接選挙導入以降で3度目の政権交代で、民進党は初めて多数与党となり、蔡氏は台湾初の女性総統となった。就任演説では中国との関係について、「1992年の中台会談」の歴史的事実を尊重すると表明したものの、「一つの中国」には言及を避けた。就任前より中台交流は「92年の共通認識」が前提と警告してきた中国は蔡総統を批判し、対台湾窓口機関の海峡両岸関係協会(海協会)が台湾側との連絡を打ち切ったと報じられている。

 蔡政権は発足早々、▽ヒマワリ学生運動に対する刑事告訴撤回▽沖ノ鳥島周辺の漁業権問題をめぐり日本との対話メカニズム構築▽「大中国史観」との批判を浴びた高級中学の学習指導要領の廃止▽完全週休2日制の導入──などの新政策を相次いで打ち出し、改革への意欲をアピールしている。

【2位】ASEとSPIL、経営統合で世界に対抗

 半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)と矽品精密工業(SPIL)は26日、経営統合に向け株式交換契約に関する覚書に6月25日までに署名すると発表した。持ち株会社を設立し、両社は兄弟会社として独立運営する方針だ。台湾を代表する両社の世界市場シェアは合計29.2%に上り、これで世界と戦い続けることができると、サプライチェーンや投資家は好意的な見方だ。

 背景には、M&A(合併・買収)による半導体業界再編、「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」と呼ばれる中国メーカーの台頭など競争激化がある。ASEが昨年8月に株式公開買付(TOB)を仕掛け、SPILはさまざまな買収防衛策を講じてきたが、今年4月にはASEの出資比率が33.28%に上り、SPILは提案を受けざるを得なかった。

【3位】高島屋、大葉高島屋から出資引き揚げ

 高島屋は16日、台北市の天母商圏に位置する大葉高島屋の持ち株50%を合弁相手の大葉開発に譲渡しての資本関係解消を発表した。商標使用を認めるライセンス契約を結び、大葉高島屋の名称は残した。高島屋は1992年の大葉高島屋設立時から資本参加し、営業面などでの支援を行ってきた。

 大葉高島屋は、天母地区の富裕層人口の減少、インターネット通販の普及などを背景に売り上げが頭打ちになっていた。高島屋による出資解消は、台湾百貨店業界の近年の伸び悩みを反映しているといえそうだ。

【4位】百貨店業界、蔡総統就任でセール実施

 台湾初の女性総統となった蔡英文・民進党主席の就任に合わせ、新光三越百貨が20日から3日間限定で一部商品を特別価格で販売したのをはじめ、百貨店各社がセールを実施した。百貨店業界は第1四半期、母の日セールの業績が不調だったため、挽回する狙いがあるようだ。

 遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)も、例年6月末から実施している夏季セール「年中慶」を1カ月前倒しし20日から実施し、2回の週末の売上高が予想以上の好調となった。

 遠東百貨に追随する形で、太平洋崇光百貨(太平洋そごう)や、ショッピングセンター(SC)も年中慶セールを繰り上げた。

【5位】夏の風物詩、マンゴー・ライチ不作で値上げ

 今年は夏の果物、マンゴーやライチが天候不順の影響で不作となり価格が上昇している。年初の寒波や3~4月の長雨の影響で、マンゴー収穫量は例年に比べ4割減少する見込みで、人気の愛文マンゴーは卸売価格が前年同期比で6割以上上昇した。観光地のかき氷店では卸売価格の上昇からマンゴーかき氷の値上げや、提供開始時期を遅らせるなどしたため、観光客にも影響が出た。

 高雄市農業局によると、ライチも収穫量は例年の5分の1で、価格は例年の2倍以上になる予想だ。また文旦(ブンタン)も収穫量が大幅に減少する見通しで、今年の夏は果物が高級品になりそうだ。

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