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17年2月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2017年3月2日_記事番号:T00069245

月間5大ニュース

17年2月の5大ニュース

【1位】バス横転で44人死傷、運転手の勤務実態焦点に

 13日夜に北宜高速公路(国道5号)南港ジャンクション(JCT、台北市南港区)で観光バスが横転し、運転手を含む33人が死亡、11人が重軽傷を負った。バス事故の死者数としては、1986年に台中県(当時)谷関で起きた観光バス転落事故以降で最悪となった。

 事故を起こした観光バスは、蝶恋花旅行社(台北市大同区)による、台中市山間部の武陵農場(台中市)への花見ツアーの帰途で、14時間以上の長時間運転による運転手の疲労や居眠り、車齢19年のバスの老朽化などが関係した可能性が指摘されている。

 事故を受けて交通部は、運転手の長時間運転を避けるため、運転手2人の交代制を導入するようバス業界に求めていく方針を固めた。ただ、観光バスの業界団体は、運転手の確保が困難な中、実態にそぐわないとして反発しており、今後いかに安全性を高めていくかが課題となる。

【2位】H5N6鳥インフル広がる、緊急措置で沈静化か

 H5N6型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが花蓮県で初めて確認されたのを皮切りに、台湾全土に感染被害が拡大した。H5N6型は中国でヒト17人への感染報告があり、致死率は70%。行政院農業委員会(農委会)は被害の拡大を防ぐため17日から7日間、家禽の屠殺(とさつ)、移動を禁止。鶏肉料理店での売り上げの落ち込みや、消費者の買い控えによる鶏肉価格の下落など、飲食業界に影響が広がった。

 28日までに家禽類への感染が確認された飼育場は6県市11カ所、殺処分されたガチョウやニワトリなどは2万6,955羽に上った。屠殺禁止措置の解除後、事態は沈静に向かっているもようだが、彰化県などで28日、H5N2亜型の鳥インフルが確認されており、気の抜けない状況が続きそうだ。また27日には、中国でH7N9型鳥インフルに感染した台湾人男性が死亡している。

【3位】228事件から70年、蔡総統が真相究明強調

 国民党政府が戦後間もない1947年に台湾住民を弾圧した「228事件」から28日で70年を迎え、蔡英文総統は事件の完全究明を進め、責任の所在を明確化する方針を示した。今後3年で、機密扱いとされていたものを含む、あらゆる関連資料の精査を進めて事件の調査報告をまとめる。

 228事件をめぐっては李登輝元総統が1995年に初めて政府を代表して謝罪して以来、歴代総統が謝罪し、犠牲者の名誉回復が進められてきたが、責任の所在は曖昧なままになってきた。事件の「元凶」とされる蒋介石元総統を指弾する声は依然強く、鄭麗君文化部長は、支持派と不支持派の衝突を避けるため中正紀念堂を28日に閉館する措置を取ったほか、同館の今後の名称変更や蒋元総統の銅像撤去についても可能性を示唆した。

【4位】桃園空港MRT、試験運転で130万人乗車

 台北駅~桃園国際空港を最短35分で結ぶ桃園機場捷運(桃園空港MRT)が2月2日から試験運行を開始し、延べ130万人以上が無料期間に試乗した。車両が揺れる、Wi-Fiの接続が途切れるなどの声もあったが概ね好評で、空港利用者だけでなく、沿線の商業施設にも来店客をもたらした。

 1996年の計画から20年越しとなる正式開通は3月2日。営業時間は午前6時~午後11時で、平均7.5分間隔で運行する。当初1カ月間は運賃が半額となる。通常運賃は30~160台湾元。

【5位】反大気汚染デモ、高雄と台中に3千人集結

 深刻な大気汚染への政府の対策を求める反大気汚染デモが19日台中市と高雄市で行われ、集結した2,000人以上が「呼吸権を返せ」などと訴えた。

 中国から飛来したり、台湾域内で発生する大気汚染物質のPM2.5(微小粒子状物質)などにより、南部では昨年12月の空気質指数(AQI)の新基準導入以来、80日のうち76日が「健康に良くない」、残り4日が「並」で、「健康に良い」は1日もなかった。環境保護団体は、工場や火力発電所が大気汚染の最大の原因だと指摘し、大気汚染物質の規制を要求した。

 行政院環境保護署(環保署)は、3月中旬までに部会(省庁)ごとに対策を提案したり、上半期の空気汚染防制法(大気汚染防止法)改正を目指すなどし、改善に取り組むと約束した。

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