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17年5月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2017年6月3日_記事番号:T00070897

月間5大ニュース

17年5月の5大ニュース

【1位】同性婚に道筋、現行民法に違憲判断

 同性婚を制限する民法の規定に対し、司法院大法官会議が24日違憲判断を下し、2年後には法制化が完了しない場合でも同性婚の届け出が可能になるとした。同性婚を法的に認めたのはアジアで初めてで、世界的な注目を集めた。現在、同性婚が認められているのは世界で23カ国・地域。

 行政院は6月7日に法制化に向けた専案小組(専門小委員会)の第1回会合を開催する予定で、早ければ次の会期の立法院で審議される。ただ、同性婚が関与する範囲は夫婦の財産、離婚、贈与税、遺産税や財産分与など幅広い。さらに、同性カップルや同性婚賛成派は歓声を挙げた一方、反対派は国民投票の実施を目指すなど、市民の共通認識が醸成されておらず、今後、実現までには紆余(うよ)曲折が予想される。

【2位】WHO参加ならず、国際社会での存在感低下鮮明に

 世界保健機関(WHO)の第70回年次総会(WHA)が5月22日から31日までジュネーブで開催されたが、台湾は参加がかなわなかった。「一つの中国」を認めない蔡英文政権に対し中国が参加を認めなかった結果で、8年連続で参加できていた馬英九前政権時代と比べて、台湾の国際社会での存在感低下が鮮明になった。

 蔡総統はツイッターで日本語も交えて12回にわたって国際社会に台湾の参加への支持を呼び掛け、日米やドイツ、オーストラリアなどが賛同したが、中国の政治的原則の前に跳ね返された。

 蔡政権は外交面で、昨年12月にアフリカのサントメ・プリンシペと断交して承認国が21カ国に減少。5月にフィジーが代表処を撤去、新南向政策で重点対象国のベトナムが中国と「一つの中国政策」尊重で一致した他、日米との関係強化も予想されていたほど進展しておらず、あまり目立った成果を得られていない。

【3位】株式市場、17年ぶり1万台乗せ

 11日、台湾株式市場の加権指数の終値が1万1.48ポイントとなり、2000年4月11日以来、17年ぶりに1万ポイント台で引けた。ただ、多くの個人投資家が取引に熱中していた当時と異なり祝賀ムードは薄く、むしろ、特に若い世代の投資家の株式相場離れを印象付ける大台超えとなった。

 現在、世界の株式市場でIT(情報技術)関連企業に投資マネーが流入しており、5月末の世界株の時価総額は76兆米ドルと2年ぶりに過去最高を更新。台湾市場でも年初来で株価上昇幅の大きい10社のうち8社がアップル関連となっている。

【4位】日本統治時代の石碑、損壊相次ぐ

 八田與一(よいち)の銅像の首が切り落とされた事件に続き、日本統治時代に関連した石碑などの文物が相次いで損壊を受けたことが分かり、日台友好を願う多くの人々に残念な思いをさせた。

 台北市士林区の芝山公園にある、日本統治時代初期の芝山巌事件にまつわる「故教育者姓名碑」の2体の石碑が赤ペンキでバツ印を落書きされたほか、日本語で「台湾よ永に幸なれ」と彫られた「台湾幸福石」などが鈍器のようなもので一部損傷を受けたことが分かった。一方、八田銅像を壊した統一派の李承龍容疑者は28日、台北市北投区の小学校校門脇で保存されていた日本時代のこま犬を破壊して検挙された。

【5位】喜劇王・猪哥亮死去、お笑いの一時代築く

 人気司会者でコメディアンだった猪哥亮(本名・謝新達)が15日未明、大腸がんで死去した。享年70歳。おかっぱ頭をトレードマークに1980~90年代のバラエティー番組で大活躍した「台湾の喜劇王」に、蔡英文総統をはじめ各界から追悼が寄せられた。

 猪哥亮は46年、高雄市で生まれた。31歳で芸能界デビューし、台湾語を多用するトークで人気を博し、大スターにのし上がった。ギャンブル好きがたたり、多額の借金を逃れるため93年に失踪していたが、09年に芸能界に本格復帰。テレビや映画で再び人気を集めたものの、14年に大腸がんが見つかり、絶縁されていた次女で台湾語歌手の謝金燕(42)と今年3月に和解を果たした2カ月後、波乱の人生の幕を閉じた。

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