ニュース その他分野 作成日:2017年9月4日_記事番号:T00072667
月間5大ニュース【1位】17県市で大規模停電、原発再稼働の議論再燃
猛暑で電力需給が逼迫(ひっぱく)する中、花蓮・台東を除く17県市で15日夕方、台湾全世帯の64%に当たる828万世帯で大規模停電が発生した。原因は作業員の作業不備。それだけで大潭火力発電所(桃園市)の発電設備6機が停止し、ほぼ台湾中の電力インフラが大きく揺らいだことから、人為ミス対策や電力バックアップ体制の不足が露呈した。電力の安定供給を懸念する産業界や市民の間で、停止中の原発設備の再稼働や2025年の脱原発目標の見直しを求める声が巻き起こった。
大規模停電では、信号機の停止で交通が混乱したり、エレベーター内に閉じ込められたりと各地でトラブルが発生した。夜間も計画停電(輪番停電)が実施され、百貨店や飲食店は閉店を余儀なくされ、市民も生活に不便を強いられた。台湾電力(台電、TPC)を管轄する経済部の李世光部長、大規模停電の原因となる作業を行った台湾中油(中油、CPC)の陳金徳董事長が引責辞任した。
【2位】台北ユニバーシアード成功、台湾勢も活躍
大学生の五輪と称される第29回ユニバーシアードが台北市などを会場に19日から30日まで開かれ、131の国・地域の選手・関係者1万1,397人が22種類の競技に参加した。台湾が主催した国際大会としては過去最大の規模。台湾勢は9種類の競技で金26個、銀、銅を合わせるとメダル90個を獲得する活躍で、台湾中が選手たちの活躍に沸き、チケットの販売率が87%と歴代ユニバーシアードで最高に達した。
開幕式が反年金改革の市民団体に妨害された一幕をあったものの、運営は概ね順調だった。市民のホスピタリティーは各国の選手たちに好評で、多くの交流が生まれた。台湾は大規模な国際スポーツ大会の開催能力を持つことを示すとともに、ボランティアや競技を応援した一般市民を含めて、協力して開催を成功させた体験は得難い社会的財産となった。
【3位】殺虫剤汚染卵、157万個を回収
彰化県の養鶏場の鶏卵から基準値5ppb(十億分率)を超える殺虫剤「フィプロニル」が検出されたのを皮切りに、7県市44カ所の養鶏場が汚染卵を出荷していたことが行政院農業委員会(農委会)の調査で分かった。農委会は30日までに計157万個の卵を回収または出荷停止としたが、既に300万個が消費されたとみられている。
不合格となった養鶏場44カ所から検出されたフィプロニルの数値は10~20ppbで、日本の基準値の20ppbより低く、健康被害は報告されていない。台湾ではフィプロニルを動物の個体に使用することは禁じられているが、養鶏場では違法に使用されていたことが原因とされる。
【4位】呉敦義氏、国民党主席に就任
馬英九前政権で副総統を務めた呉敦義氏(69)が20日、国民党主席に就任した。中台間の平和協定の締結を目指すとした、洪秀柱前主席による統一志向の党綱領を修正し、「一つの中国、それぞれの解釈」の馬前政権の路線に立ち返り、中台関係の改善を目指すとした。
「一例一休」による週休2日制導入や、電力供給をめぐる政策執行の不手際で、蔡英文総統の支持が低下した中でも、統一色の強い洪前主席の路線では不満の受け皿には成り得なかったため、呉主席への交代によって、国民党はようやく来年の統一地方選挙の準備に入れるといえる。
ただ、呉主席の路線は中国から見れば統一志向の後退であり、不満のためか今回は中国から祝電が送られなかった。国民党にとって強みである対中関係をうまく構築できるのか、当面観察が必要な状況だ。
【5位】桃園空港MRT、乗客1千万人突破
台北駅と桃園国際空港などを結ぶ桃園機場捷運(桃園空港MRT)は25日、延べ乗客数が1,000万人を突破した。3月2日の開通から半年足らず。台北ユニバーシアードの会場や選手村が沿線にあり、8月は1日当たり乗客数が延べ3,000~4,000人増加したことで、達成が早まった。
1,000万人目は広島大学准教授の日本人女性で、記念に5万台湾元の商品券などが贈呈された。
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