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17年9月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2017年10月3日_記事番号:T00073213

月間5大ニュース

17年9月の5大ニュース

【1位】頼清徳内閣発足、スタートは上々

 蔡英文政権の初代行政院長、林全氏の辞意表明に伴い頼清徳・台南市長(57)が抜てきされ、8日に就任した。早くから将来の民進党の指導者として目されていた人物で、週休2日制(一例一休)や脱原発に絡むエネルギー政策によって人気が低下した蔡政権の浮揚を図り、来年末の統一地方選挙を乗り切ることが期待されている。

 頼行政院長は12日、来年から軍人・公務員・教職員の給料の3%引き上げを実施すると発表。低賃金問題に注力する姿勢を見せた。また、産業界で不満の高い一例一休を調整する意向を見せるなどしたため、世論調査で頼行政院長への期待度は6割を超え、蔡政権の人気下落に歯止めがかかった。

 一方、立法院の答弁で「私は台湾独立を主張する政治家だ」と明言した。従来からの立場の表明だが、行政院長としては抑制すべきとの指摘も出た。中国は2年前に起きた中国と台湾の空軍機接近のシーンをテレビで放映しており、頼発言に警告したとみられる。

【2位】日本産牛肉14年ぶり解禁、高価ながら人気沸騰

 日本産牛肉の輸入が22日に14年ぶりに解禁され、10月1日、初回輸入分の宮崎牛200キログラムがレストランや店頭で販売された。台北晶華酒店(リージェント台北)の館内レストランでは1,380~4,800台湾元と高価格メニューながら入荷した100キロ余りを全て使い切り、食した消費者は「柔らかくて舌の上でとろけた」と話した。微風広場(ブリーズセンター)の高級スーパーマーケットにも多くの消費者が詰め掛け、売り切れるほどの人気ぶりをみせた。他の高級ホテルやレストランも販売を検討しており、和牛ブームが当面続きそうだ。

 日本での牛海綿状脳症(BSE)発生を受け、台湾政府当局は日本産牛肉の輸入を禁止していたが、特定危険部位(SRM)を含まないなどの条件付きで輸入を解禁した。台湾からの昨年の訪日旅行者数は延べ400万人を超えており、日本側は台湾を有力な輸出先として期待している。

【3位】HTC、グーグル受託部門売却

 スマートフォン大手、宏達国際電子(HTC)は21日、グーグルに対し同社スマホ「ピクセル」を受託生産していた部門を2018年明けに11億米ドルで売却し、自社ブランドのスマホとVR(仮想現実)端末に注力すると発表した。赤字が9四半期続くHTCにとって唯一の収益源を手放し、スマホの研究開発(R&D)力を失うに等しく、スマホほど市場規模が大きくないVR事業では立て直し切れないと不安視する見方も出ている。

 一方、現金収入を楽観した投資家の買い注文で、HTCの株価は22日、寄り付き直後にストップ高となった。証券会社は、売却益とR&D人員2,000人への半減で、来年は黒字転換が可能と予測した。

【4位】iPhone8発売、販売が低調

 アップルのスマートフォン新機種、iPhone8シリーズが23日台湾でも発売された。さすがにシリーズ開始から10年、前モデルのiPhone7シリーズと大幅な差がないこともあり、台湾北部の販売店での行列は昨年の半分だった他、一部では初日に異例の5%引きをするなど、発売時の販売はこれまでで最も低調だった。11月発売の10周年モデルiPhoneX(テン)待ちの様子見が多いことも一因だ。

 一方で、iPhone8シリーズとiPhoneXを合わせた販売台数はiPhone7シリーズを上回るとの見方がある他、iPhone6sなど以前のモデルも継続して販売していることから、全体の販売台数では前年を上回りそうだ。

【5位】日本人サイクリスト落石死、100人が追悼ラン

 花蓮県の太魯閣国家公園でサイクリング中だった浜松市の会社員、白井寛之さん(35)が落石により頭部に重傷を負い、病院に搬送されたものの12日に死亡した。開催される予定だった自転車ロードレース「マキシス太魯閣国際ヒルクライム」の下見中の事故だった。

 訪台した白井さんの父親が、遺骨とともに病院から台湾鉄路(台鉄)花蓮駅へ移動する際、地元のサイクリスト100人近くが自転車に乗って車と並走、追悼ランを行って哀悼の意を示した。父親は悲しみをにじませつつも「愛がいっぱいの台湾で命を落としたことは息子にとって最大の幸せ」などと感謝を示した。

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