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第16回 結婚写真も顔負け?!ペット専門の写真館ショットドッグス


ニュース 商業・サービス 作成日:2017年11月17日_記事番号:T00074020

台湾産業ココがスゴイ

第16回 結婚写真も顔負け?!ペット専門の写真館ショットドッグス

 台湾でもペットを飼う人が増えており、ペットは家族の一員として「毛孩子(毛の生えた子供)」と言われています。ペットビジネスは「毛経済」と呼ばれ、市場規模は年間300億台湾元に上ります。ペットフードなどのペット用品が中心ですが、ペット専門の写真館も数社存在します。

/date/2017/11/17/20pet3_2.jpgまるでモデルのような笑顔です(YSN)

 台湾で初めてペット専門の写真館が誕生したのは2002年4月。もともと別の写真館でカメラマンだった老板(ラオパン、社長)夫妻が野良犬を拾い、愛犬の写真を撮る中で、動き回るペットのベストショットがうまく撮れなくて困っている人が多いことに気づき、台北市で「撮狗狗(ショットドッグス)」を設立しました。

 その後、スマートフォンが普及し、誰でも手軽に写真が撮れるようになりましたが、自分で撮影するスマホよりも格段に高画質で、アルバムやパネルのサイズに引き伸ばすことができることもあり、ショットドッグスは台中(撮影は屋外のみ)、高雄(スタジオあり)に拠点を広げ、動物好きを中心に従業員は50人規模にまで成長しました。

/date/2017/11/17/04koram_2.jpg

犬、猫、ブタも

 ショットドッグスでの撮影は、やはり飼う人が最も多い犬が過半を占めますが、猫も最近増えてきました。ウサギ、ハムスター、インコなどのほか、アヒルやブタ、ハリネズミやモモンガまで撮影したことがあるそうです。来店が多い季節は秋や冬。台湾では夏になると暑いので、ペットの毛を刈るからだとか。生まれたばかりよりも、飼い始めて1年が過ぎたころに情が湧き、2~6年目で写真館を思い立つ飼い主が多いそうです。

 猫を飼っている友人数人に聞いてみると「猫は家から出たがらない」、「スタジオまで連れていけても、怖がって隠れてしまうので、お尻の写真ばかりになってしまう気がする」などの声がありました。一方、「猫がフラッシュを嫌がり、カメラを向ければ顔をそむけて逃げてしまうので、うまく撮影するのは難しい」との声も。

 そんな方もご安心を。ショットドッグスのカメラマン5人は、ペットを飼っていたり、動物好きなのはもちろん、ペットのトレーニング講座などを受講しているので、初めて写真館を訪れて興奮するペットたちをうまく落ち着かせてくれます。完成したアルバムには、ウインクをした犬の写真もありました。こんな偶然の一瞬は、素人にはなかなか撮れません。

背景40種類、リピーターも満足

 台北のスタジオには、背景が40種類あり、さらに半年ごとに入れ替えているので、リピーターも毎回違う雰囲気の写真を撮ることができます。

 撮影にかかる時間は通常1回当たり約3時間(1~3匹)。例えば、猫5匹なら4~5時間かかります。アルバムができるまでには、カメラマンが撮影した200~300枚の写真から飼い主が必要な写真を選び、スタッフがレイアウトなどを施し、約1カ月で完成します。自宅などで自分で撮影したスナップ写真を持参して、アルバムに追加してもらうこともできます。

 料金は写真の枚数やサイズによって異なりますが、5,000元から3万~4万元が相場。A4サイズのアルバムが写真20枚で1万5,000元ほど。データ渡しや、飼い主も一緒に撮影する場合は、別途料金がかかります。

/date/2017/11/17/20pet1_2.jpg写真10枚で5ページ、30~50枚で15~20ページほどのアルバムに仕上がります(YSN)

 台湾といえば、永遠の愛を誓った新婚夫婦の、まるで映画のワンシーンのような婚紗(結婚写真)が有名です。ペットは、夫婦よりも一緒にいられる時間が限られる上、自宅など決まった場所での写真ばかりになりがちです。愛しい「毛孩子」の写真館での撮影はいかがでしょうか。

ワイズメディア 青木樹理

台湾産業ココがスゴイ