ニュース その他分野 作成日:2017年12月28日_記事番号:T00074774
月間5大ニュース台北駅と桃園国際空港を結ぶ桃園機場捷運(桃園空港MRT=都市交通システム)が、3月2日開通した。最大空港であるにもかかわらず空港アクセス鉄道がなかったのは、アジアの主要国・地域では珍しかったが、やっと市中心部~空港間を鉄道1本で移動できるようになった。「時間が読める」「清潔で快適」「分かりやすい」と好評で、旅行や出張、通勤通学の足としてすっかり定着した。10月末までに延べ1,375万人、1日当たり5万6,000人が利用している。目標は1日当たり利用者6万5,000人で、6年以内の損益均衡を目指す。
12月より徐若瑄(ビビアン・スー)出演のイメージ広告で、直通の便利さや沿線スポットを紹介している(桃園空港MRTリリースより)
桃園空港MRTは、台湾最長となる全長51キロメートルで、桃園市中壢区の環北駅まで全21駅。台北駅~桃園空港の片道運賃は160台湾元(約600円)、15分に2本の間隔の運行で、「直達車」なら36分、各駅停車の「普通車」なら48分で到着する。沿線には、三井アウトレットパーク(MOP)台湾林口をはじめ商業施設や病院、工業団地などもあり、1日券や定期券など多様な運賃制度を提供している。2026年には中壢駅まで延伸する予定だ。
桃園空港までのアクセスでは、高速道路を利用した場合の渋滞の懸念から解放される一方で、高速バスよりもやや割高なこと、台北MRT台北駅の改札から5分以上歩くことなどに対し不満の声も聞かれる。実際に、空港MRT第1ターミナル、第2ターミナル駅での乗降客は空港利用者のわずか20%で、台北駅で開始した中華航空(チャイナエアライン)、長栄航空(エバー航空)などの市内チェックインサービスは空港MRT乗客の5%にしか利用されていない。来年第1四半期オープン予定の微風広場(ブリーズセンター)による台北駅の連絡コンコース開発などで、さらなる利用者を取り込めるかが黒字化の鍵となりそうだ。
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