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18年3月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2018年4月3日_記事番号:T00076359

月間5大ニュース

18年3月の5大ニュース

【1位】米中貿易戦争、GDP1.8%下落も

 トランプ米大統領が22日、中国からの輸入製品に高額の関税を課す制裁措置の大統領覚書に署名。通商法301条に基づき、約1,300品目、500億米ドル相当に関税を課すと発表した。さらに、鉄鋼とアルミニウムに対してそれぞれ25%、10%の追加関税を課す輸入制限措置を発動させた。中国は4月2日に米国からの輸入品128品目に最大25%の関税を上乗せする報復措置を発表、貿易戦争突入への懸念が深まっている。

 中央銀行(中銀)は、台湾は中国に輸出部品や半製品、中国で組み立てて米国に輸出しているICT(情報通信技術)などの最終製品への打撃が予想されるとして、米中貿易戦争によってGDP(域内総生産)が1.8%、約3,140億台湾元(約1兆1,500億円)押し下げられるとの試算を示した。

 米国の鉄鋼輸入制限措置で、台湾は適用除外リストに含まれなかったため、中国製原材料の使用状況を精査した上で、4月末の最終決定までに適用除外を求めていく方針だ。

 頼清徳行政院長は鉄鋼を含む産業界全体サプライチェーンについて中国産原材料の使用状況の洗い出し進める方針を示した。

【2位】ミシュラン台北初発行、値ごろ店も掲載

 「ミシュランガイド台北」が14日初めて発行され、星付き20店、および屋台などの値ごろ店「ビブグルマン」36店が紹介された。掲載店には予約が殺到、早速行列ができた他、海外からの観光客が年間10万人増えるとの予想も飛び出し、台湾グルメ商機がさらに拡大しそうだ。

/date/2018/04/03/20michelin_2.jpg「祥雲龍吟」は、稗田良平料理長(左1)による台湾の食材を使った日本料理が評価され、二つ星を獲得した(同社リリースより)

 三つ星は、広東料理の「頤宮(ル・パレ)」、二つ星は日本料理の「祥雲龍吟」と四川・揚州料理の「請客楼(ゲストハウス)」、一つ星は17店が獲得した。台湾料理や各地の中華料理の他、日本料理、欧米料理などバラエティーあふれる顔ぶれで、台北の国際色豊かな飲食文化を見せ付けた。

 一方、コストパフォーマンスを基準とした「ビブグルマン」36店には、ショーロンポー有名店の鼎泰豊と点水楼をはじめ、台湾料理5店や、牛肉麺店8店、夜市(ナイトマーケット)の屋台10店など、台湾人が子供の頃から食べ馴染んだ老舗店も多く選ばれた。

【3位】第2原発2号機、再稼働1日で緊急停止

 台湾電力(台電、TPC)第2原子力発電所(新北市万里区)2号機の再稼働が認可され、27日に送電を再開したものの、24時間余りでトラブルが発生し、緊急停止した。蔡英文政権は、電力不足への懸念から性急な脱原発路線を修正して再稼働に踏み切ったものの、電力安定供給の課題は依然解消されないままとなった。

/date/2018/04/03/20tpc_2.jpgTPCは、電力需要が高まる夏までに2号機を再稼働させたい方針だ(同社リリースより)

 電力供給は、第3原発(屏東県恒春鎮)1号機が4月3日から45日間の定期検査に入ったため、4月中旬~下旬には供給予備率が6%を割り込む「警戒レベル」となる見通しだ。

【4位】鴻海傘下のFII、中国でIPOスピード認可

 鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の産業向けIoT(モノのインターネット)事業子会社、富士康工業互聯網(フォックスコン・インダストリアル・インターネット、FII)が8日、中国証券監督管理委員会(証監会)から新規株式公開(IPO)の実施認可を受けた。認可に要した期間はわずか36日間で、中国株式市場で申請から上場までの最短記録となった。

 認可までのあまりの速さに、台湾企業の中国上場を促し、台湾株式市場の空洞化を狙った統一工作との観測も出た。上海株式市場の取引額は昨年段階で台湾株式市場の10倍で、見込める資金調達規模は比較にならならない。2月に発表された31項目の恩恵措置と同様、将来、台湾から資金を吸収する影響に懸念の声が出ている。台湾企業は現時点で、食品大手の南僑実業など20数社が中国上場を計画しているとされる。

【5位】石垣島でなくしたデジカメ、宜蘭の海岸で2年ぶり発見

 宜蘭県の海岸で27日、小学生が清掃活動の際に防水ケースに入ったデジタルカメラを発見。内部に残っていた画像を基に、小学校教諭の李公元さんがフェイスブックを通じて持ち主を見つけ出したいと呼び掛けたところ、わずか30時間ほどで上智大学3年の椿原世梨奈さん(21)が約2年前に石垣島でスキューバダイビング中に紛失したものと判明した。

/date/2018/04/03/20camera_2.jpg防水ケースはフジツボに覆われていたが、中身は無事だった(28日=中央社)

 デジカメが見つかったことを最初は信じられなかったという椿原さんだったが、30日に発見者の何兆恩くん(同校5年生)とスカイプを通じて対面を果たし、一緒にカメラが発見された海岸のゴミ拾いをする約束を交わした。椿原さんは6月に台湾を訪問し、直接感謝の気持ちを伝える予定だ。

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