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18年4月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2018年5月3日_記事番号:T00076829

月間5大ニュース

18年4月の5大ニュース

【1位】チンプーンPCB工場で火災、7人死亡

 カーエレクトロニクス用プリント基板(PCB)世界最大手、敬鵬工業(チンプーン・インダストリアル)の桃園市平鎮区の工場ビルで28日夜、火災が発生し、生産エリア4カ所のうち2カ所が焼け、同社のタイ人労働者2人と消防士5人の計7人が死亡、7人がけがをした。

/date/2018/05/03/20chipoon_2.jpg火災は発生から62時間たった1日午後にようやく消し止められた。鄭文燦桃園市長は、チンプーンの火災対応は極めて不十分だったと批判している(中央社)

 桃園市政府は被害に遭った生産エリア2カ所を操業停止、残る2カ所を部分操業停止命令を下した。部分操業停止のエリアは既に生産を再開した。火災の原因は分かっておらず、市当局は工場内の大量の化学品との関連を含め捜査を進めていく方針だ。

 桃園市内では3年前にも火災の際に消防士6人が犠牲になったばかりだった。消防士が現場で亡くなるケースが目立つことから、消火手順やルール徹底の必要性が叫ばれた。

 PCB業界への影響についてチンプーンは、他工場による生産支援もあり、受注喪失やサプライチェーンの断絶といった事態には至らないと説明した。

【2位】受託生産業界、受動部品不足で警戒感

 受動部品の供給不足が深刻化し、電子機器の受託生産メーカーの生産に支障が出ているようだ。仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)の陳瑞聡総経理は「既に生産ラインを停止させたメーカーがある」と語った。業界では、台湾6社のうち半数以上が一部の生産ラインを停止しているといわれている。和碩聯合科技(ペガトロン)の童子賢董事長が近く訪日し、日本の受動部品大手と調達交渉を行うとの観測も出ている。

 一方、受動部品最大手、国巨(ヤゲオ)の第1四半期純利益が前年同期の5倍になるなど、台湾の受動部品メーカーは相次ぐ値上げで、好業績に湧いている。背景には、需要拡大に加え、日本の受動部品メーカーが汎用品の生産を縮小したことがある。受動部品の供給不足は今年いっぱい続きそうだ。

【3位】ウェスティン台北の閉館決定、賃料高騰に業績追い付かず

 台湾市の高級ホテル、台北威斯汀六福皇宮(ザ・ウェスティン台北)が、今年末で閉館することが決まった。

/date/2018/05/03/20hotel_2.jpgウェスティン台北。海外からのビジネス客減少も一因とされる(中央社)

 同ホテルを運営する六福旅遊集団(レオフー・ツーリズム・グループ)は10日、開業からの約20年、賃料が毎年のように上昇したためと説明したが、建物の貸主の国泰人寿保険(キャセイ・ライフ・インシュアランス)は、投資収益率が基準に満たず、猶予期間を与えても業績改善を実現できなかったと反論した。

 業界関係者は、宿泊料金や客室稼働率は良好だったが、レストランが特色を欠いていたと分析した。

【4位】はしか流行、航空会社職員にも広がる

 渡航先のタイで麻疹(はしか)に感染した30代の台湾人男性が3月17日から沖縄を旅行したことをきっかけに、台湾や沖縄ではしかが流行している。この男性が搭乗した台湾虎航(タイガーエア台湾)など航空会社職員の間でも感染が広がった。タイガーエア台湾は、発症後も客室乗務員を勤務させたとして罰金を科された。

 衛生福利部(衛福部)によると、年初来24人の感染が確認されている。林口長庚紀念医院(桃園市亀山区)では、2人の院内感染が発生した。

 男性が旅行した沖縄での感染者は85人まで増えている。沖縄での感染拡大を受け、台湾人の沖縄旅行キャンセルは400人を超えた。

【5位】台湾海峡風力発電、日立が発電機受注

 2025年までの稼働を目指す台湾海峡での洋上風力発電事業計画で30日、開発に当たる企業連合7グループと発電容量の割当が決定した。総発電容量3,836メガワット(MW)、投資額約7,000億台湾元(約2兆6,000億円)で、彰化県沖を中心に桃園市から雲林県までの10カ所が用地となる。

 受注企業は独wpdが発電容量全体の27.6%の割り当てを受けるなど、欧州勢の強さが目立った。日本企業では、日立製作所がルクセンブルク企業と共同で台湾電力(台電、TPC)から発電機21基を受注。日立にとっては海外の風力発電所プロジェクトで初の受注で、台湾を足掛かりにアジア市場を開拓する構えだ。

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