ニュース その他分野 作成日:2018年10月3日_記事番号:T00079633
月間5大ニュース【1位】大阪弁事処長、フェイクニュースで無念の自殺
台北駐大阪経済文化弁事処の蘇啓誠処長(61)が14日、大阪市内の公邸で自殺した。長く対日外交に携わってきたベテラン外交官の非業の死は、日本と台湾の双方に驚きと悲しみをもたらした。
蘇処長は知的かつ温和な人柄で、日台の多くの知人、関係者が死去を悼んだ(中央社)
蘇処長は、大型の台風21号(アジア名・チェービー)が4日に四国・近畿地方を縦断、関西国際空港が浸水で閉鎖した際、大阪弁事処の台湾人旅行者への対応が中国に比べ不手際が多かったとしてメディア、世論や野党国民党の猛批判を浴び、これを苦にして死を選んだとみられる。しかし、当時インターネットで流れ、大阪弁事処批判の根拠となった「中国領事館は関西空港にバスを派遣して中国人客を脱出させた」との情報は、後にフェイク(偽)ニュースだったことが判明した。
蔡英文総統は15日、中国発のフェイクニュースが台湾社会に対立をもたらしていると指摘。情報の真偽を確かめ、誤った情報を広げないよう社会に呼び掛けた。
【2位】誠品生活南西オープン、書籍とアートの新スポットに
書店を中心とした大型複合商業施設、誠品生活南西(エスライト・スペクトラム南西)が30日、台北市中山区でオープンした。
新光三越百貨台北南西店に隣接する(YSN)
台湾初進出8ブランドを含む165ブランドの他、2,000種類以上、約5,000冊の多言語の雑誌を取りそろえる誠品書店や、100以上の台湾オリジナルブランドを集めたセレクトショップ、誠品生活精選(エキスポ・セレクト)が出店し、既存百貨店とは一線を画する。
20日からのプレオープン期間には延べ50万人が訪れた。今週末の深夜~未明には書店での映画上映会など独自イベントを予定しており、若者の夜遊びスポットとしても人気を集めそうだ。
【3位】日本人が慰安婦像に蹴り、反日騒動招く
「慰安婦の真実」国民運動の幹事、藤井実彦氏が6日朝、国民党台南支部の敷地に設置された慰安婦像の撤去を求め同支部を訪れた際、慰安婦像に蹴りを入れていたことが監視カメラで撮影された。同党の台南市議らが日本台湾交流協会台北事務所に押し掛け抗議活動を展開するなど、反日騒動の導火線となった。
慰安婦像を蹴る藤井氏(謝龍介台南市議フェイスブックより)
藤井氏は当初、慰安婦像を蹴ったことを否定したが、所属団体の加瀬英明幹事長が12日に謝罪を表明。藤井氏は前日に幹事職を辞任したと説明した。
藤井氏は自虐史観の是正を唱える立場だが、軽率な行動によって感情的な反日ムードを盛り上げてしまい、慰安婦像撤去の主張の説得力をかえって弱める結果を招いた。
【4位】マクドナルド異例の臨時休業、「買一送一」で商品不足に
マクドナルド台湾は1日の朝メニュー終了後、大部分の店舗を臨時休業した。前日に実施したビッグマック買一送一(1個購入で2個目無料)キャンペーンが異様に盛り上がり、正午には売り切れ店が続出。急きょ18種類の商品に対象を拡大し、商品不足となったためだ。
店舗の外まで長い行列ができた(YSN)
同社は、消費者に不便をもたらしたと謝罪した。同社幹部は、平日の8倍用意していたが、予想以上に好評だったと話した。ビッグマックは通常の10倍、約39万個売れたとされる。
専門家は、話題づくりには成功したが、消費者が欲しい商品を購入できなかったり、現場の混乱が起きており、準備不足は否めないと指摘した。
【5位】「共産主義の寺」強制撤去、海外報道きっかけに
彰化県政府は26日、五星紅旗(中国国旗)などが至る所に掲げられ、「共産主義の寺」と化していた仏教寺院、碧雲禅寺の違法建築部分の強制撤去に踏み切った。6年前に違法建築との通報があったが、米ニューヨーク・タイムズの19日報道で注目が集まり、撤去に動いた。
五星紅旗がたなびく碧雲禅寺の新殿。旗は撤去前に支援者により回収された(中央社)
碧雲禅寺は2012年、新殿の工事代金支払いをめぐる訴訟などを経て、工事を担当した建築会社の経営者、魏明仁氏が権利を取得。魏氏は中国各地に設置された愛国教育施設を模して「中華人民共和国台湾省社会主義民族思想愛国教育基地」と称し、毛沢東ら歴代指導者の肖像画を掲げるなど共産主義を宣伝する展示を行っていた。
撤去は10月2日に完了。かかった費用500万台湾元は魏氏らに請求する。
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