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18年5月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2018年6月5日_記事番号:T00077432

月間5大ニュース

18年5月の5大ニュース

【1位】ドミニカ共和国・ブルキナファソと断交

 中米のドミニカ共和国が1日、西アフリカのブルキナファソが24日、台湾との断交を発表した。蔡英文政権発足後で断交は4カ国となり、台湾が正式な外交関係を持つ国は世界で18カ国に減少。アフリカに残る友好国はエスワティニ(旧スワジランド)のみとなった。

/date/2018/06/05/01country_2.jpg今週、エスティワニの国王が訪台する。同国大使(右)は台湾との関係に満足していると語った。ただ、こうした友好国が、権力者の交代などを機に台湾を切り捨てた例は多く、友好の言葉に100%の信頼感を抱きにくい(中央社)

 わずか1カ月で2カ国との国交が失われたことで、民進党政権の台湾の国際的孤立を図る、中国の圧力の強さを見せつけられた。蔡政権発足2周年を迎えた5月、中国は世界の航空会社に対し、台湾が中国の一部であるとする表記の明確化を迫るなど、圧力強化を続けている。蔡政権はブルキナファソとの断交後、圧力には決して屈しないと強い意思表明を行った。

 台湾に残された友好国は、世界で重要度が低い中米や太平洋の島国などが中心で、真の友情というよりは、台湾の国際社会における利益維持のためにつなぎ止めている側面が大きい。そうした国より、日米など国交のない友好国との関係の方が重要ではないかとの議論も改めて提起された。

【2位】ダイソー2年間輸入禁止に、不正輸入事件で処分

 台湾ダイソーに厳しい処分が下された。同社が原発事故被災地の食品を輸入・販売して輸入禁止処分を受けていた2015年11月から半年の間、輸入申請書類の内容を偽って輸入を続けた問題で、23日までに経済部国際貿易局(国貿局)より、4,164万台湾元(約1億5,300万円)の罰金と輸出入企業としての登録取り消し処分が下された。早くても2年後の再登録まで、商品の輸入ができない。

/date/2018/06/05/00daiso_2.jpg台湾ダイソーは試練の局面を受けて、不採算事業のネット販売の中止や、澎湖店の閉店とったコスト削減策を打ち出した(中央社)​

 ダイソーは謝罪を表明。台湾で他の輸入業者から商品を調達して「メード・イン・ジャパン」商品による営業を継続する方針だ。

 原発事故被災地からの輸入規制に絡んだ厳罰ではあるが、日本側から台湾政府に対する批判の声は伝えられていない。ただ経済部高官の中にも、今回の処分が日台関係に悪影響を与えかねないとの考えを持つ者がいるとの報道もある。

【3位】4G使い放題499元プラン、申し込み殺到で大混乱

 通信キャリア大手3社が9~13日の期間限定で、月額499台湾元(約1,840円)と格安の第4世代移動通信(4G)データ通信使い放題プランのキャンペーンを実施し、希望者が店舗の外まで長蛇の列を作る光景が各地で見られた。中華電信には144万件の申し込みがあり、深夜までスタッフが処理に追われる店舗もあった。

/date/2018/06/05/01chunghwa_2.jpg200人待ちの店舗もあった(中央社)

 国家通訊伝播委員会(NCC)は、店舗の人員不足などによるサービス低下で消費者の権益を損ねたとして、中華電信に200万元、遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)と台湾大哥大(台湾モバイル)に各60万元の罰金を下した。

【4位】台北で38.2度、5月の過去最高気温に

 台北で27日、最高気温38.2度を記録し、5月の観測史上で最高気温となった。台北で35度を超えた日は14日を数え、5月の平均気温は28.1度と過去最高だった。

/date/2018/06/05/14heat_2.jpg住宅やオフィスの壁に並ぶクーラーの室外機が、熱を吐き出している(中央社)

 猛暑が続いたことで、オフィスや家庭などでクーラーの使用が増え、30日には台湾全土の最高電力使用量が3,677万1,400キロワット(kW)と、5月ながら過去最高を更新した。

 産業界からは、電力の安定供給に対する懸念や、エネルギー政策の見直しを求める声が聞かれた。沈栄津経済部長は、6月初めに再稼働する発電機があり、電力不足の懸念はないと述べた。

【5位】日本軍看護師ドラマ打ち切り、中国が圧力か

 実在の日本軍の従軍看護師をモデルに制作したテレビドラマ『智子之心』が11日の第2話放送後、急きょ中止された。中国のメディアやネットユーザーから「日本にこびている」などの批判が上がった他、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の安峰山報道官は16日、「侵略戦争を美化している」と述べており、中国当局の圧力がかかったとの見方がある。

/date/2018/06/05/05drama_2.jpg日本統治時代に台南で生まれ、18歳で日本軍の従軍看護師として​従事した台湾人女性が主人公だ(中央社)

 『智子之心』は、仏教系のテレビ局、大愛電視が制作し、5月10日から6月13日まで計35話を放送予定だった。

 同局は、「誤解を招き、論議となる可能性がある場面があり、これ以上問題を大きくしないため」と説明した。

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