ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

08年5月の5大ニュース!


ニュース その他分野 作成日:2008年6月3日_記事番号:T00007852

月間5大ニュース

08年5月の5大ニュース!

 
【1位】馬英九政権、スタート(20日)

 国民党の馬英九氏(57)が20日総統に就任した。就任演説では中台関係について「平和共栄の新しい歴史のページを開く」と、現状維持の下で関係改善を推進する方針を強調。また、台湾の国際組織参加や国際的活動に理解を示すよう中国に呼び掛けた。

 馬総統の就任を機に、中台関係は急ピッチで動き出している。26日には呉伯雄国民党主席が台湾与党の党首として初訪中し、胡錦濤中国共産党総書記との間で戦後初の党首会談が行われた。6月11日には江丙坤海峡交流基金会董事長が訪中し、9年8カ月ぶりに中台の窓口機関による対話が復活することも決定した。7月の週末直航チャーター便、中国人観光客の来台開放を経て、海峡両岸関係協会(中国)の新会長に就任した陳雲林氏(前国務院台湾事務弁公室主任)の訪台見通しも報じられており、中台は信頼関係醸成に向けて対話を試みていく。


【2位】遠東航空、運行停止に(13日)

 遠東航空(ファーイースタン・エア・トランスポート)が、資金難を理由に13日に運航を停止した。同社は2月15日会社更生の手続きを申請した後、資金調達に奔走してきたが出資先が見つからず、燃料費の捻出も困難となり、ついに運航を断念せざるを得なくなった。

 同社に対し裁判所によって出された財産保全命令は21日に90日間の延長が認められたものの、同社が提出した再建案は26日、財務問題が一向に解決しないことを理由に台北地裁により却下された。さらに交通部民用航空局も同日、6月2日までに運営資金や従業員への給与未払い問題について改善の見通しが立たなければ、運航権を回収するとの「最後通告」を行った。

 これを受けて遠東航は、出資者の獲得を目指して新たな株主割当増資案など改善計画を提出したが、認められず、6月2日に域内5路線の運航権回収が決まった。


【3位】ガソリン価格、値上げを前倒し実施(28日)

 石油製品価格の値上げが28日午前0時実施され、民進党政権が総統選対策のために行ったと言われる価格凍結措置が約7カ月ぶりに解除された。

 値上げは本来6月2日の実施が発表されていたが、各地のガソリンスタンド(GS)で買いだめが起きたことから、混乱の拡大防止のため、前倒しでの実施となった。

 実質値上げ幅は1リットル当たり3.9台湾元(約13.3円)で、オクタン価92の無鉛ガソリン価格は同33.9元(約115.5円)となった。また、7月から国際原油相場に連動する変動価格制度が復活することになった。


【4位】外交機密費10億着服、陳政権に追い打ち(2日)

 民進党政権がパプアニューギニアとの国交樹立交渉のために支出した秘密資金10億台湾元(約34億8,000万円)を、密使役を務めた民間人に着服されたスキャンダルが発覚した。

 密使の1人であるシンガポール籍の呉思材容疑者(公共物占有罪などで逮捕)から押収された資料から、送金を指示した邱義仁行政院副院長(事件当時は国家安全会議秘書長)や黄志芳外交部長、柯承亨国防部副部長にリベートが渡っていた疑いが浮上。3人は政府官庁が検察の捜索を受けた責任を取るなどとして6日に相次いで辞任した。民進党の最高幹部だった邱氏は政界引退も表明。相次ぐ汚職によって民意の支持を失った民進党政権は、最後までスキャンダルに見舞われて幕を閉じた。


【5位】蔡英文氏、民進党主席に就任(21日)

 民進党の次期主席を選ぶ党内選挙が18日行われ、陳水扁政権で行政院副院長などを務めた蔡英文氏(51)が、独立派の長老格、辜寛敏氏を破り当選した。21日第12代主席に就任した蔡氏は、台湾の大型政党としては初めての女性党首となった。

 蔡主席は今後、党内の派閥問題解消などをはじめ、総統選挙で大敗して政権を失った民進党勢力の立て直しに取り組む。蔡主席は馬総統の就任演説について「総統選挙の際に使った『台湾の未来は台湾人民が決める』という文言も消え、主権軽視が心配だ」と批判するなど、台湾の主権弱体化を懸念する発言を繰り返している。

月間5大ニュース