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第25回 待ち時間が楽しみに!ミニカラオケ「CoCoBar」


ニュース 商業・サービス 作成日:2018年8月31日_記事番号:T00079027

台湾産業ココがスゴイ

第25回 待ち時間が楽しみに!ミニカラオケ「CoCoBar」

 台湾でカラオケといえば、まるで高級ホテルのような豪華カラオケボックスのKTVか、日本人駐在員の飲み屋街、林森北路にあるスナックを思い浮かべていましたが、最近わずか定員2名、電話ボックスタイプの「ミニKTV」がはやっているそう。早速、台北MRT(都市交通システム)市政府駅近くの微風松高(ブリーズ松高)地下1階にあるミニKTV「CoCoBar」に行ってみました。

/date/2018/08/31/20koram_2.jpgエスカレーター下にひっそり(YSN)

日本語の曲もいろいろ

 エスカレーターの下に、電話ボックスのようなミニKTVボックスが2台。ボックスの左右にはカーテンがかかっていますが、正面のドアは透明なので、外から少し見えてしまうのが気になります。

 思い切って中に入ると、上下に32インチ、21.5インチの大きな画面。その前にカウンター椅子2つが並び、マイクとヘッドホンが2つずつあります。しゃれたデザインで清潔な上、「マイクやヘッドホンのカバーは毎日取り換えてあります」、「収録曲リストは合法です」と書かれており、なんだか安心しました。

/date/2018/08/31/20CoCo1_2.jpg防音もしっかり。中からも外からも聞こえません(CoCoBar提供)

 1曲30台湾元(約110円)なので、ひとまず10元3枚を投入。小銭が足りなければ、ボックス2台の間にある両替機で、100元札を10元硬貨に両替できます。

 その後、下の画面で選曲します。人気順、歌手別などのアイコンをタッチすれば、曲名がズラリ。左側に中国語、台湾語、英語、日本語などの選択肢があり、日本の曲もちゃんとありました。雪の華(中島美嘉)、おどるポンポコリン(B.B.クィーンズ)、時の流れに身をまかせ(テレサ・テン)、北国の春(千昌夫)など、全8ページ。各ページ9曲で、約70曲ありました。

 次に、曲を選んでタッチすると、上の大画面に歌詞付きの映像が表示され…ません。電話やLINE(ライン)で問い合わせ可能と書いてあったので、LINEで質問すると、すぐに対応してくれました。KTVのように店員がいなくても、困らないものですね。

 うっかり5元を1枚入れてしまっていたので、もう1枚10元を入れると、即座に映像が表示されました。映像はくっきり高画質で、もちろん日本語の歌詞がちゃんと表示されます。曲のキーを上げたり下げたり、マイクの音量やエコーを調節したりといった機能は、下の画面のタッチ操作で簡単。歌い出すと、台湾にいることをすっかり忘れ、防音のせいか、いつの間にか外も気にならず、気分がスッキリしていました。

 実はもう1軒、別のミニKTVも試してみたのですが、同じ1曲30元ながら、日本の曲のタイトルは日本語と簡体字の中国語が入り乱れ、選曲をタッチしても映像が流れ出すまでに数分かかり、画像は荒く、日本語の歌詞にはローマ字で発音が振ってあり…、なんだか怪しさ満載だったのです。

 心地よく過ごせたのは、「CoCoBar」の高機能の設備、清潔な室内環境に加え、合法の収録曲リストやサポート体制で安心感があったからと感じました。

台湾各地に93カ所

 「CoCoBar」は8月時点で、大手百貨店やカルフール(家楽福)などの量販店、映画館など繁華街を中心に、北部に43カ所、中部に17カ所、南部に33カ所、計93カ所にあります。

 収録曲リストは1万5,000曲、1日当たりの利用者は平日が2万5,000人、休日が4万9,500人、設置場所によってさまざまな客層が利用しています。

/date/2018/08/31/20CoCo2_2.jpg1人でも2人でも(CoCoBar提供)

 調査によると、20歳前後は同級生と30分ほど滞在、30歳前後は同僚や友人と40~50分、50歳近くの人は家族と40分ほど利用するケースが多いそうです。

デートやスキマ時間に

 平日の夜、ブリーズ松高で歌っていた大学生カップルに尋ねたところ、2人で5~6曲、30分ほど滞在。歌うのが好きだけれど、わざわざKTVに行くよりも、ショッピングしたり食事をするついでに立ち寄れるので、月に2回ほど利用していると話してくれました。

/date/2018/08/31/cocobar_2.jpg

 一方、30~50代の台湾人女性数名に聞いてみたところ、百貨店やショッピングセンター(SC)で誰かが歌っている姿をよく見る、歌声は聞こえてこないから防音がしっかりしてそう、興味があるけれど利用したことはないと皆が口をそろえました。

 ですが、KTVのように窓口で中国語で手続きする必要はなく、予約も不要。百貨店、飲食店街などにあるので、人との待ち合わせや、レストランの待ち時間をつぶすのにちょうどよさそうです。

 何より大きな声で歌うとストレスが解消できるので、会社帰りに数曲というのもいいかもしれません。ちなみにワイズの同僚は、好きなアイドルのミュージックビデオをがっつり見に行きたい!と話していました。きっともっと、ストレスを発散できそうですね。

CoCoBar
http://www.cocobar.com.tw/

ワイズメディア 青木樹理

台湾産業ココがスゴイ