ニュース その他分野 作成日:2019年2月1日_記事番号:T00081857
月間5大ニュース【1位】習主席が「一国二制度」迫る、蔡総統反撃で支持率回復
習近平・中国国家主席が2日、「台湾同胞に告げる書」発表40周年記念大会で、「一国二制度」による統一を改めて台湾に迫った。中台間の「1992年の共通認識(92共識)」について、「一つの中国に属する両岸(中台)が国家の統一を求めることで合意した」と統一トーンを強化。台湾に対する武力行使の選択肢を放棄しないことも強調した。
習主席の台湾に対する強硬姿勢は、米国をはじめ世界中で強い反発と非難を呼んだ(中央社)
蔡英文総統はこれに対し、一国二制度は断固拒否すると直ちに反論。「92共識」はあいまいな解釈を許す余地がなくなったため、今後は台湾のあらゆる政党が提起すべきではないと表明した。
蔡総統は人気低下で昨年の統一地方選の民進党惨敗を招いたが、台湾民意基金会の21日発表によると、中国の圧力に強い姿勢を示したことで施政に対する満足度が34.5%に10ポイント上昇、支持が回復傾向となった。
【2位】洋上風力発電、買取価格に決着
2019年度の洋上(オフショア)風力発電の買い取り価格(20年間固定)が30日、1キロワット時(kWh)当たり5.516台湾元(約20円)に最終決定し、当初案より引き下げ幅が半減された。これにより、一時は外資の撤退示唆で先行きが危ぶまれた風力発電業界の緊張が和らいだ。
経済部は昨年12月、前年度より一気に12.71%引き下げる案を発表し、風力発電事業者が大反発。デンマークのエルステッドは今月19日、既に着工した工事にストップをかけ、台湾の協力メーカーとの契約を見直すと表明した。仮に外資が投資を取りやめる事態になれば、台湾メーカーの受注が削減されるだけでなく、風力発電業界の発展が遅れ、再生可能エネルギー政策に影響が及びかねない。
経済部の譲歩に対し、コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)や達徳能源集団(wpd台湾)は受け入れ姿勢を示している。
【3位】蘇貞昌新内閣発足、総統選に向け仕切り直し
頼清徳前行政院長を首班とする内閣が昨年の統一地方選挙の大敗を受けて11日総辞職し、14日に民進党の重鎮である蘇貞昌氏(71)が行政院長に就任して新内閣がスタートした。かつて陳水扁政権時代にも行政院長を務めたことがあり、2度目の登板となった。高雄市長選で敗れた陳其邁氏が新内閣の行政院副院長に、台中市長選で敗れた林佳龍氏が交通部長に就任したのが目玉人事である一方、大部分の閣僚が留任した。
蘇行政院長は、現時点で満足度30%とのアンケート調査に対し「頑張るだけだ」と語った(30日=中央社)
蘇内閣は、来年の総統選挙が視野に入る中、景気対策が当面の最重要課題で、蔡英文政権の声望回復に向けて実績を挙げることが求められる。
【4位】ブリーズ南山オープン、信義区に新風
台北市信義区に新規商業施設、微風南山(ブリーズ南山)が10日オープンした。JR東日本グループのショッピングセンター(SC)「アトレ」がキーテナントで、日本発のスイーツ販売など各所に行列ができ、初日は延べ15万人が来店、8,000万台湾元(約2億8,300万円)を売り上げた。
ブリーズ南山は微風10店目の店舗で、売り場面積は1万6,200坪とグループ最大だ。衣料や雑貨などテナント208店のうち61店が台湾初出店。ミシュランの星を獲得したレストラン7店をはじめ、飲食関連の割合が45%と台湾の百貨店で最も高い。フライングシアターの体験施設「i-Ride TAIPEI」も楽しめる。
百貨店がひしめく激戦区で、独自性とスピード感を重視し、全館の初年度売上高70億元を目指す。
【5位】TSMCで製造トラブル、半年で2回目
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の南部科学工業園区(南科)12インチウエハー工場で19日、品質不良の化学材料の使用によりシリコンウエハー1万枚以上が影響を受ける事態が発生した。昨年8月にコンピューターウイルス感染で生産が一時停止して以来の大規模な製造トラブルだ。
TSMCは、出荷遅延は第1四半期に大部分が解消するとの見通しを示した。証券会社は、第1四半期の売上高は最大5%、100億台湾元(約350億円)以上減ると予測した。
TSMCは昨年6月に創業者の張忠謀(モリス・チャン)氏が退任し、劉徳音(マーク・リュウ)董事長と魏哲家総裁のツートップ体制に移行している。
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