ニュース その他分野 作成日:2019年3月5日_記事番号:T00082280
月間5大ニュース【1位】中華航空スト勃発、春節2.5万人に影響
中華航空(チャイナエアライン)のパイロットが春節(旧正月、今年は2月5日)連休中の8日、突然ストライキを開始し、7日間で計214便が欠航、延べ2万5,000人に影響が及んだ。中華航空は3年で2回のスト勃発で管理能力不足が露呈し、空の足を担う交通機関としての信頼が急落した。
ハイシーズンの春節連休の大規模ストを防げなかったのは、政府頼りの中華航空の経営体制に問題があるとの指摘も出た(中央社)
ストには最大で同社パイロットの約半分に当たる622人が参加した。労組の要求は長距離路線の増員などの待遇改善で、計4回33時間の協議を経て労使双方が譲歩し、14日夜に妥結した。今後3年半はストを実施せず、労働争議は調停、仲裁で解決すると約束した。
同社の試算によると、ストで失った売上高は約6億台湾元(約22億円)、乗客に対する補償は計1億5,400万元。労使が合意した飛行安全手当支給で年間1億9,000万元のコスト増も見込まれる。
【2位】蔡総統、再選出馬を表明
蔡英文総統が18日、来年1月の総統選挙に再選を目指して出馬する考えを米CNNのインタビューで初めて明言した。昨年11月の統一地方選挙で惨敗した後は、蔡総統では戦えないとの空気が生まれ、独立派の長老らが再選を断念するよう迫る場面もあったが、党内に蔡総統に挑戦を試みる有力者は現れず、引き続き蔡総統を立てることでまとまったもようだ。
蔡総統は再選を果たして、取り組んできた改革を引き続き推進することに強い意欲を見せている(中央社)
蔡総統は1期目の施政への評価は低く、再選は容易ではないと台湾メディアから指摘されている。しかし、中台関係の展開や、国民党の候補者選びの在り方、柯文哲台北市長が立候補するか否かなど総統選の変数は依然多く、情勢によっては再選にも十分目があると言えそうだ。
【3位】脱原発政策維持、電力供給綱渡りか
経済部は1月31日、2025年の脱原子力発電政策を維持する、エネルギー政策の見直し結果を発表した。昨年11月の住民投票で脱原発目標の条文削除が可決されたことを受け、産業界は原発の稼働延長方針が出ることを期待していただけに、失望の声が上がった。原発の稼働期限が迫る中、火力発電所の増加もできない台湾の電力供給は、綱渡りを迫られる。
脱原発反対派は「石炭火力発電以上の原発発電比率の維持」と「第4原発計画の再開」を問う住民投票を改めて推進する構えだ(中央社)
経済部は稼働中の第2、第3原発について、申請期限切れや地方の反対などから稼働期限の延長は困難と説明。第4原発計画の再開も、メーカーの部品生産停止などにより難しいとして断念した。
一方、住民投票では▽火力発電量の毎年1%以上削減▽石炭火力発電所の新設・拡張停止──も可決されており、実施すれば21年には電力不足に陥る見通しだ。経済部は、住民投票の効力が切れる21年以降は、火力発電の削減は困難との立場だ。
【4位】ホンダ台湾、設備投資に40億元
台湾本田(ホンダ台湾)は25日、今後5年間で40億台湾元(約145億円)の投資を行うと表明した。台湾生産車市場が縮小する中、同社設立以来17年で最大の投資を行うことに業界の注目が集まった。新型車の台湾生産継続に向けて屏東工場の老朽設備を更新し、生産効率を向上させる。また、完成車や部品の物流センターや既存の販売拠点の更新も行う。
ホンダ台湾は、今年の新車販売目標3万7,000台と前年並みを目指す。昨年は、過去最高となる3万8,000台を販売し、シェア3位に浮上した。
【5位】老舗レストラン「永福楼」、賃料高騰で閉店
台北市・東区商圏の老舗中華料理レストラン「永福楼」が24日、41年の歴史に幕を閉じた。1978年開業の同店は政界や財界の著名人が利用してきたことでも知られ、最終日の夜は満席となり、常連客が思い出の味を楽しんだ。
永福楼は、早ければ20年にも再出発したいと表明した(中央社)
永福楼は、提示された賃料が予想以上だったため、急な閉店を迎えたと説明した。東区商圏などを抱える台北市大安区を筆頭に、台湾全土で空き店舗物件が増加する一方、平均賃料はそれほど下がっていない。
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