ニュース その他分野 作成日:2019年12月27日_記事番号:T00087669
月間5大ニュース電子機器受託生産サービス(EMS)世界最大手、鴻海精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏(69)が、国民党から総統選挙への立候補を目指し、最終的には断念したものの、発言や動向が大きな注目を集めた。
45年に及ぶ鴻海経営者の座から政界に転身した郭氏にとって、今年は転機の年だった(中央社)
郭氏が国民党予備選への出馬意欲を表明したのは4月17日。政治指導者となって、より高い次元の名誉を求める動機だったことが後のインタビューから判明している。
出馬表明は「知識藍」と呼ばれる国民党支持のインテリ層などから歓迎を受けた。リーダーシップや意志決定・実行のスピード、米国や中国の指導者との人脈が、台湾の発展にプラスになるとの期待感が生まれた。
しかし、郭氏は中国人アイデンティティーを持つ統一派で、中国共産党と関係が近いのではないかとの臆測や、中国に保有する莫大(ばくだい)な資産が足かせになるではないかなどの観測が持ち上がり、香港情勢も影響して支持は伸びなかった。国民党支持層の間で、昨年の統一地方選の勝利再現の期待をかけられた韓国瑜高雄市長の人気を上回ることはなく、7月の予備選では韓氏に惨敗した。
郭氏はその後、台湾民衆党を立ち上げた柯文哲台北市長との連携で、第三勢力として総統選への出馬を模索するが、9月に勝算は薄いと判断して断念。立法委員選挙を通じて影響力を拡大する戦略に切り替えた。
郭氏は11月になって、宋楚瑜主席の親民党への接近を強めた。2人の側近を親民党の比例代表候補に立て、民衆党との二面作戦で立法委員選に望むことになった。
一方、国民党の総統選敗北が予想される中、同党の次期主席の座への関心を示唆する発言も行っている。既に2024年の次期総統選が視野に入った郭氏の、選挙後の動きが注目される。
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