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19年12月の5大ニュース


ニュース その他分野 作成日:2020年1月6日_記事番号:T00087723

月間5大ニュース

19年12月の5大ニュース

【1位】遠東航空が運航停止、再開めども立たず

 中堅航空会社、遠東航空(ファーイースタン航空)は12日、資金繰り悪化を理由に日本(新潟、福島、秋田)線を含む全15路線の運航停止を発表した。董事長が一時姿をくらまし、全従業員の解雇方針も伝えられたが、翌13日には一転して、資金繰りにめどが付いたとして事業継続の意思を示した。ただ、林佳龍交通部長は、同社は財務状況が不透明で安全面に疑問があると難色を示し、運航再開が許可されるめどは立っていない。交通部民用航空局(民航局)は、事業免許取り消しも含めた審査に入った。

/date/2020/01/06/20fat_2.jpg廃業を覚悟し、機体との記念撮影をする同社の地上職員。従業員と利用客を振り回した同社に対する視線は厳しい(中央社)

 同社は16日、当面は台湾域内の離島路線の再建に注力するとして、日本路線や国際線は引き続き運休すると表明した。ただ、離島路線については、既に民航局の要請の下、華信航空(マンダリン航空)や立栄航空(ユニー航空)が、春節(旧正月、2020年は1月25日)連休ピークを含めた増便などの対応を行うことになった。

 同社は08年、財務危機によって約3年間運航を停止した。今年5月にも、保有器材の老朽化問題から一部路線を突然一時運休する不祥事を起こしていた。

【2位】反浸透法が成立、中国の選挙干渉を阻止

 主に中国による、台湾の選挙・住民投票への干渉阻止を目的とした「反浸透法」が総統選を目前にした31日、立法院で成立した。近年、国民党陣営に中国共産党への迎合姿勢が目立つ中、中国の政治的利益にくみする行為をいかに取り締まるかが課題となっていた。

/date/2020/01/06/20law_2.jpg成立を喜ぶ民進党議員ら。一方、国民党は言論への抑圧などとして反発した。中国の政治的圧力こそが自由民主主義に対する危機との認識は薄い(31日=中央社)

 反浸透法は、中国を念頭に、台湾の主権に危害を及ぼす国家、政治勢力、団体などを「域外の敵対勢力」と定義。同勢力から指示や資金援助などの働き掛けを受けた者などに対し、5年以下の懲役と1,000万台湾元(約3,600万円)以下の罰金を併科できると厳しい罰則を定めた。

 中国は「両岸(中台)の交流往来を破壊するもの」などと反発。これに対し蔡英文総統は、「問題は政治的干渉を行う中国側にある」と反論した。

【3位】訪台日本人、初の200万人突破

 訪台日本人旅行者数が9日、初めて年間ベースで延べ200万人を突破した。

/date/2020/01/06/20japanese_2.jpg延べ200万人目となった宮崎県在住の溝口綾子さん(右2)。年間100万人を達成したのが1994年で、25年で倍増した計算だ(観光局リリースより)

 交通部観光局の統計によると、訪台日本人の80%が個人旅行で、そのうち20%は5回以上のリピーターだ。同局は、「台湾にはまった」日本人の様子をユーモラスに描いたPR動画を制作し、話題を集めた他、今年1月1日より「200万人達成感謝祭」として、台湾各地の空港で、日本人旅行者に台湾ビールグラスセットをプレゼントしている。

【4位】遠東信義A13プレオープン、老街再現など独自性で勝負

 百貨店大手、遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)の新店舗、遠百信義A13が25日、台北市信義計画区でプレオープンし、初日に延べ10万人以上が来店した。正式オープンは1月中旬の予定。

/date/2020/01/06/20a13_2.jpg老街再現エリアには、飲食ができる座席が設けられ、多くの人でにぎわっていた(YSN)

 店内の目玉は、4階のガラス張りで高さ11メートルの空間に、老街(昔ながらの古い街並み)の建物を再現したエリアで、担仔麺(タンツーメン)の有名店「度小月」などが数多く出店。また、テナントで購入した商品をまとめて受け取れるサービスを導入するなど、独自性を武器に百貨店が林立する信義計画区で人気店を目指す。

【5位】韓国瑜高雄市長、罷免手続き始まる

 総統選挙の国民党候補、韓国瑜氏の高雄市長罷免を求める市民3万人分の提議書が26日、中央選挙委員会(中選会)に提出された。5月にもリコール(解職請求)の賛否を問う住民投票が実施される。直轄市長の罷免に向けた手続きが行われるのは台湾で初めてだ。

/date/2020/01/06/20han_2.jpg韓氏は総統選で敗北、高雄市長は罷免という最悪コースをたどる可能性も十分考えられる(中央社)

 これに先駆け高雄市では21日、韓氏が市長の職務を放棄していると不満を持つ市民50万人(主催者側発表)と支持勢力35万人(同)によるデモが行われた。韓氏は当初、「市長の任期4年間をまっとうする」と公言していたものの、総統選に出馬したため、高雄市民の支持は低下傾向にある。

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