ニュース 商業・サービス 作成日:2020年6月17日_記事番号:T00090580
台湾産業ココがスゴイ台湾人の友人と行こう行こうと話しつつ、先延ばしになっていた奇美博物館(台南市)を訪れるため、台湾域内で新型コロナウイルスの新規感染ゼロが56日連続(最大潜伏期間14日の4倍)の条件を達成し、一定の感染対策を取りつつ日常生活を送る「防疫新生活」がスタートした翌週末、1泊2日の台南旅行に出掛けてきました。
強い日差しとヤシの木が南国を感じさせる大億ランディスホテル台南(YSN)
高級感より機能性?
宿泊先は、2002年に台南市初の五つ星ホテルとしてオープンした台南大億麗緻酒店(大億ランディスホテル台南)。6月末で営業を終了するから絶対泊まりたいと友人。天候にも恵まれ、南国の強い日差しを浴びながら郊外を友人の車で観光し、夕方に到着。台南市の中心部、新光三越百貨の台南新天地の隣にそびえ立つ、大きくて立派なホテルです。
地上22階、地下5階建て、客室は315室、駐車場は260台分。エントランスにはタクシーや高級車がずらりと並び、ドアマンがゲストを出迎えます。中に入ると、吹き抜けの天井、階段の踊り場にはグランドピアノ、ロビーは宿泊客でにぎわい、近く営業を終了するホテルとは思えません。
客室は広々、ほどよい硬さのツインのベッド、デスク、バスタブと、五つ星ホテルらしい雰囲気です。ただ、清潔ながら、古めかしさは拭えません。大きな窓から外をのぞくと、隣の新光三越の上階に、台南晶英酒店(シルクスプレイス台南)や、HOTEL COZZI(ホテルコッツィ)台南西門館と四つ星ホテルが並んでいます。シルクスプレイス台南の屋外にはプール、コッツィの屋外には噴水やサーキットコースなど遊戯施設があり、子供が遊んでいる姿が見えます。
大きな窓から見えるのは楽しげな隣のホテル(YSN)
家族連れはもちろん、もはや出張者などビジネスパーソンも五つ星ホテルより機能的でスタイリッシュ、コストパフォーマンスの良いホテルを選ぶ時代だからと、友人は語ります。ワイズニュースでも先月「麗緻餐旅集団(ランディス・グループ・ホスピタリティー)の大億ランディスホテル台南は、中国人客が減少する中、新型コロナウイルスが追い打ちとなり、直近3カ月の赤字が毎月1,500万~2,000万台湾元(約5,400万~7,200万円)に上っていた」と報じましたっけ。
400席の朝食ビュッフェも満席
フロントでチェックインした際に、満室なので、翌朝の朝食ビュッフェは早めの時間を勧められました。翌日午前8時すぎに地下1階の朝食会場「共同市場欧亜自助餐庁(マーケットプレイスビュッフェレストラン)」に行くと、家族連れなどで予想以上の大にぎわい。400席あるというのに、午前9時すぎには朝食会場に入るための行列ができていました。
高級ホテルらしいゴージャスな雰囲気ながら、林百貨までの道を尋ねると、ドアマンがフレンドリーに教えてくれました(YSN)
02年オープンで、それほど歴史が長いわけではありませんが、思い入れのある人が多いのでしょう。同行の友人はそれぞれ台中出身、高雄出身で2人とも台北市在住ですが、台南を代表する五つ星ホテルがなくなってしまうのは寂しいと話していました。チェックアウト時には偶然、かつて台南市長を務めていた頼清徳副総統が訪れる姿に遭遇したことからも、台南の顔といえるホテルなのだと感じました。
ロビーには蔡英文総統や李登輝元総統など著名人の写真がズラリ。千代の富士の姿もありました(YSN)
公式サイトを見ると、6月27日まで満室で、もう予約できません。今回は友人が早めに予約したので、1室3,300元でしたが、満室でも宿泊したい人が狙いか、予約代行サイトでは1泊2万元の値が付いています。
最後の宿泊はかなわなくとも、ロビーや館内レストランで雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
青木樹理
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