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第26回 半導体だけじゃない、ゴルフも台湾の光/台湾


ニュース 社会 作成日:2023年10月16日_記事番号:T00111663

ワイズニュースこぼれ話

第26回 半導体だけじゃない、ゴルフも台湾の光/台湾

 台湾の産業といえば、ファウンドリー(半導体の受託生産)が世界市場シェア6割以上、ノートパソコン受託生産が大手5社で世界シェア8割を占めるなど、受託生産メーカー(中国語は代工)が黒子として活躍しています。スマートフォンやサーバー、工作機械、自転車、アパレル、コンタクトレンズなどの受託生産メーカーも重要な存在です。

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 実は、ゴルフクラブヘッドやシャフトなどのゴルフ用品も、台湾の受託生産メーカーが世界の生産額の8割を占め、有名ブランドを支えています。

テーラーメイドも顧客

 先月22日、屏東工場で爆発火災事故が発生した明揚国際科技(ローンチ・テクノロジーズ、LTC)は、ゴルフボール受託生産の台湾最大手。現在、工場は操業を全面停止していますが、昨年のゴルフボール出荷は前年比2割増の2170万ダース、世界シェアは2割でした。輸出先の8割が米国で、顧客はテーラーメイド、キャロウェイ、ミズノなど。

 明揚国際の親会社、明安国際企業(アドバンスド・インターナショナル・マルチテック、Ad)は、ゴルフクラブヘッドやシャフトなどのゴルフ用品受託生産で世界2位。テーラーメイド、キャロウェイ、ゼクシオ/スリクソン、ピン、コブラゴルフ、プーマ、マルマンなどが顧客です。

台湾製ゴルフクラブ

 実は世界最大手も台湾メーカー。復盛応用科技(復盛プレシジョン)は、クラブヘッドの世界市場シェア4割です。

 復盛応用、明安国際の2社に、大田精密工業(大田プレシジョン・インダストリー)と鉅明を合わせたのが、ゴルフ用品の受託生産の台湾大手4社です。

 経済部統計処の統計によると、ゴルフ用品の2022年販売量は前年比18.09%増の199億台湾元(約920億円)と、コロナ禍で大幅成長し、スポーツ用品の生産額の35%を占めました。

 皆さんのゴルフクラブも台湾製かもしれませんね。

青木樹理

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

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