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第206回 為替差損益の税務上の取り扱い/台湾


ニュース その他分野 作成日:2021年7月7日_記事番号:T00097103

KPMG 分かる台湾会計

第206回 為替差損益の税務上の取り扱い/台湾

 多くの日系企業の関係会社、台湾内外の取引先との取引において、米ドル、日本円などの台湾元以外の外貨が用いられています。今回は、この外貨建て取引による為替差損益の営利事業所得税(法人税)上の取り扱いについて解説します。

1.為替差損益の台湾および日本の取り扱い

 台湾の営利事業所得税法上、為替差損益は決済により実現したものに限り計上することができます。外貨建て債権債務の期末為替レートにより評価替えした為替差損益は未実現のものとして、営利事業所得税上、当年度の損益として計上することはできません。例えば、外貨建て売上による外貨売掛金の回収時の為替差損益は税務上計上できますが、期末に保有する外貨売掛金の評価替えによる為替差損益は計上できません。

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 一方、日本の法人税法では、外貨建て債権債務の期末為替レートにより評価替えしたものも含めて、為替差損益は当年度の損益(益金または損金)に算入することとされています。

2.国税局による事例

 A社は外貨建て銀行口座を持っており、2019年度営利事業所得税において5,600万元の為替差損を計上しました。国税局が調査したところ、このうち5,400万元は外貨建て銀行口座の期末残高に対して期末為替レートによる評価替えにより生じた帳簿上の差額であり、台湾元へ実際に交換した際の為替差損ではないことが判明しました。そのため国税局はA社の為替差損5,400万元は未実現のため税務上損失計上することはできず、損金不算入として税率20%を乗じた税額1,080万元を追徴課税しました。

3.まとめ

 外貨建て取引による為替差損益の税務上の取り扱いについては、台湾と日本で異なり、間違えやすい税務上の調整項目の1つとなりますのでご留意ください。

 本稿に関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。

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