HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

第207回 未処分利益課税/台湾


ニュース その他分野 作成日:2021年7月21日_記事番号:T00097356

KPMG 分かる台湾会計

第207回 未処分利益課税/台湾

 営利事業所得税(法人税)上、配当などを行わない未処分利益がある場合、当該金額に対して未処分利益課税が課されます。今回は、未処分利益課税の制度と注意点について解説します。

1.未処分利益課税の制度と計算

 年度利益を計上した後、株主総会での利益処分決議において法定利益準備金の積み立ておよび配当などを行い、なおも未処分の利益額がある場合、当該未処分利益に対して5%の追加課税がなされます。

 未処分利益課税は所得税法規定に基づくものですが、営利事業所得税計算上の課税所得ではなく、会計上の税引後利益から配当などの利益処分を行った後の金額を計算基礎として税額が算出されます。計算基礎が異なることから、営利事業所得税の計算上は税務調整が行われた結果、課税所得がマイナスになり納付税額が発生しなかったとしても、翌年の株主総会での利益未処分決議次第で未処分利益課税が生じるケースが起こり得ます。具体例としては、持分法による投資利益を計上する場合が考えられます。

/date/2021/07/21/37_2.jpg

2.具体的計算例

 A社は税引前利益100万台湾元を計上しました。税務上、利益計上不要な持分法による投資利益が150万元あり、結果として課税所得がマイナス(100万元-150万元)のため、営利事業所得税の納税は不要でした。

 一方で、利益準備金は過年度において法定額を計上済みのため、株主総会において利益の全額を未処分とした結果、未処分利益課税による5万元(100万元×5%)の税額が発生しました。

3.まとめ

 例えば投資が主となる持株会社の場合、毎期経常的に多額の持分法による投資損益が計上されることがあります。配当の状況次第で、営利事業所得税がほとんど発生しない一方で未処分利益課税が発生するケースが起こり得ます。配当方針の策定、資金繰りなどにおいてご留意ください。

 本稿に関するお問い合わせは、以下までお願い致します。

KPMG安侯建業聯合会計師事務所
日本業務組
Mail: kojitomono@kpmg.com.tw
TEL: 886-2-8101-6666
友野浩司(内線06195)
坂本幸寛(内線19065)
須磨亮介(内線17640)

KPMG 分かる台湾会計