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第3回 経営資源の分配 その3


コラム 経営 作成日:2007年7月26日

第3回 経営資源の分配 その3

記事番号:T00001728


●前回のあらすじ

 経営資源の配分を合理的に判断できるフレームワークの一つにPPM(プロダクト・ポートフォリオ)があります。

 例えば家族でピザを分ける場合、一番稼ぎのあるお父さんが、一番多く食べるという順番にはならず、稼ぎが無くても食欲旺盛な子供たちへの配分を増やすのは、家族内での伸び盛りの人に対する投資必要だからです。

●先週のなぞなぞ

 お父さんのスーツは、もう3年も新調をしていないのに、なぜお母さんは子供たちにはたくさんのお金を使うのでしょう?

●PPM縦軸の意味

  PPMはBCG(ボストン コンサルティング グループ)により「事業(製品)における合理的な経営資源の分配」を判断する目的で開発されました。

 PPMの縦軸は市場成長率をとり、「その事業(製品)の属する市場の成長率が高いか、低いか」で分類します。

 
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 「市場の成長率が高い」ということは「市場は成長期にある」ことを表しています。市場の成長期には新規参入による競合も増え、厳しい競争を強いられることになります。この成長市場で生き残るためには、「その事業(製品)に経営資源を投資し続ける」必要があります。

 逆に「市場の成長率が低い」ということは、すでに市場は成熟期~衰退期に入っています。この時期は新規参入も少なく、競合の淘汰が予想されます。この時期には「投資は最低限に控える」ことが重要となるのです。

 
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 つまり、先週のなぞなぞの答えは、「成熟しているお父さんに対する投資は最低限に抑え、成長率の高い子供達に資源を集中する」という経済学から見ても合理的な判断といえます。限られた家庭の収入をいかに効果的にやりくりするかという「賢いお母さんの生活の知恵」なのですね。
 お父さんは…辛い!?

 ちなみに、PPMの縦軸の境界をどこにするかですが、諸説がいろいろございます。

 本コラムでは、いろいろ考慮した結果、「市場成長率10%」を境界とさせていただきます。

●今週のなぞなぞ

  市場シェアは皆さんご存知でしょうが、PPMではただの市場シェアではなく「相対市場シェア」を使います。  

 アインシュタインの「相対性理論」や人事考課の「相対評価」などで「相対」という言葉を聞きますが、「相対市場シェア」って一体何でしょうか?

 ワイズコンサルティング 手塚理奈子

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