記事番号:T00122441
~在台日系企業でAI活用は可能か?~
「現地法人における生成AI活用術」
開催日:7月17日(木)13:30~16:30
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/122303.html
■初面談
発芝総経理はこの数週間、寝ても起きても頭から離れないことがありました。それは、先輩の白河総経理から課せられたテーマ「駐在期間に何を成し遂げたいか?」の答えが見つからなかったからです。
ところが先週末に人事制度セミナーを聴いて「会社や社員へ貢献できることはこれだ!」と思い立ったのでした。
善は急げとばかりに台湾の人事制度に精通した信頼できる日本人コンサルタントへ面談を申し込みました。コンサルタントは快く面談日を約束してくれました。
面談に先立って、さすがに何も知らないといけませんので「付け焼き刃」ではありますが人事制度のイロハは学びました。学んでみると更に人事制度作りが楽しみになってきました。
面談当日は軽い足取りで台北駅近くのオフィスビルへ出向きました。このビルの7階には台北市日本工商会があり何度か来たことがありました。エレベーターで8階に上がると約束をしていたコンサルタントに迎えられました。
初めて触れた評価制度の内容は、とても新鮮で興味を引くものでした。3時間ほどの面談で用意していた質問には全て丁寧に答えをいただけました。
■目的を見失い
面談をし終えたその足で発芝総経理は居酒屋に着きました。白河総経理と約束をしているのです。課された「駐在期間に何を成し遂げたいか?」の答えを意気揚々で報告するつもりでした。10分ほどして188センチメートル100キログラムの巨体を揺らしながら白河総経理がやってきました。猫背で座る発芝総経理を見ると肩を軽く叩いて一声「元気ねえな~」と言いました。
面談結果の良い報告が出来るはずだったのですが、何故か落ち込んでいます。
「どうした?」と聞かれて「目的を履き違えていました」と答えました。
発芝「ぼくは、成し遂げたいことに意識が取られてしまい、人事制度を作ることが目的になっていました」
白河「それで?」
発芝「コンサルタントから人事制度を作って何をどのように変えたいのですか?と問われると言葉が続きませんでした」
白河総経理はわざと大げさに手振りしながら「そんなこと、よくあることだ」と声を強めました。
根が正直で真面目な性格の発芝総経理はコンサルタントからの助言を全うに受けて落ち込んでしまったのです。
白河「はじめはそんなもんだよ。自分らの專門分野じゃないし」
その言葉に救われた気がしました。生ビールを一気に飲み干すとマシンガンのように白河総経理めがけて、コンサルタントとのやりとりを話し始めました。
白河総経理も負けじと一気飲みすると真剣に話を受け止めました。
宇都宮武則
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