記事番号:T00122728
~AI活用で経営はここまで変わる~
「現地法人における生成AI活用術」
開催日:7月17日(木)13:30~16:30
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/122303.html
■結果は?
発芝総経理が人事制度構築の稟議書を提出してから4週間が経過しました。その間オンラインで3回の本社面談があり、最後の面談は本社の人事担当取締役でした。細かいところを根堀葉掘り聞かれましたが、幸いなことに事前に白河総経理や人事コンサルタントと十分に詰めていたので返答には困りませんでした。
■事務員「発芝総経理、本社の索図(そうず)取締役人事部長より2番にお電話が入っております」。
発芝総経理は反射的に立ち上がると電気が走ったように緊張しました。稟議結果の通達です。
■発芝「はい、はい」
手もとのパソコンを操作すると「あります。このメールですね。はい開きました」。その瞬間、思わずガッツポーズを取っていました。「はい、意見書ですね。後程しっかりと拝見いたします。ご尽力ありがとうございました」。本心からお礼を述べると電話を切りました。
発芝総経理は、両目を大きく見開き、左右の頬が喜びに満ちてつり上がっています。喜びのあまり大声が出そうでしたが、さずがにそこは声を潜めました。
■本社からの意見
発芝は(落ち着いて)と自分に言い聞かせると、ゆっくりと椅子に腰をおろして稟議決裁通知書を読み直しました。すると文末に”別紙の意見書を添える”と記載がありました。その意見書は情報システム部からのものでした。恐る恐る意見書を開くと…顔がこわばりました。
■渡りに舟
その日の夕方、稟議通過を聞いた白河総経理が巨体に汗を振りまきながら駆けつけました。「おめでとう!」の第一声がオフィス内に響きました。
発芝総経理は嬉しくて、稟議書提出からのいきさつをことごとく話しました。白河総経理はときおり相槌を打ちながら話を聞いてくれました。
白河「それで?その意見書には何が書かれていたんだい?」
発芝「人事制度構築後の運用のことです」と言いながら、意見書にもう一度目を落とします。
発芝「運用の最適化を図るようシステムを導入すべき。クラウド化、評価申請フローの自動化、ペーパーレス、サインレスは必須条件だと」
白河「そうきましたか。プランBですな」
発芝「Bですね」
顔を見合わせてはニヤリとしました。
これは想定内だったので二人にとっては望むところでした。実は白河が稟議書の内容にシステム化をほのめかす策を講じていたのです。
発芝「有り難いことにその分の予算が追加されていますよ」。
白河「大成功じゃあないですかあ」。
今度は二人の高笑いがオフィス内に響きました。
宇都宮武則
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